「ここまで社員が会社に不満を持っていたとは……」
思わぬ現実を突きつけられて、ショックを受ける経営者。

新型コロナウイルス感染拡大による、従業員の健康面への影響が懸念されている。
強まる不安感、運動不足や食生活の乱れで起こる体調不良。
そこに日々の業務の負荷が積み重なる。
経営者が知らぬ間に、従業員はじわじわと追い詰められていく。
もっとこうしてほしい、ああしてほしいという従業員の心の声は経営者に届かない。

そんなときに有効なのは、組織(従業員)の状態を可視化することだ。
従業員満足度(ES)などを調査し、体調不良や離職につながる課題に手を打っていく。
調査結果には従業員の「状態」や「本音」が如実に出る。
それは大抵、経営者の認識とは大きくかけ離れた「思わず目をそらしたくなるもの」だったりする。
そんな経験をしながらも、働きやすい「健康的な職場」を目指して取り組んでいる企業もある。
今、まさに必要な「従業員ケア」についてのヒントを探っていく。


(写真/PIXTA)
(写真/PIXTA)
<特集全体の目次>
・なぜ社員はある日突然、静かに辞めていくのか?
・社員の〝笑顔レベル〟を知りたくて
・「離職率1%」の会社がしている社員ケアとは
・「社食」で気遣う気持ちが社員に届く(5月18日公開)



厚生労働省の「雇用動向調査」では、建設業の2019年の離職率は9.2%。だが、福岡市の照栄建設は離職率が1%ほどだという。人が辞めない会社は一体どんなことをしているのか。冨永社長に聞いた。

<span class="fontBold">冨永一幹[とみなが・かずもと]社長</span><br />1969年生まれ。福岡大学大学院人文科学研究科教育臨床心理学専攻修士課程修了。2005年4月社長室長として照栄建設に入社。07年に取締役社長室長、16年から総務部長を兼任。17年社長に就任
冨永一幹[とみなが・かずもと]社長
1969年生まれ。福岡大学大学院人文科学研究科教育臨床心理学専攻修士課程修了。2005年4月社長室長として照栄建設に入社。07年に取締役社長室長、16年から総務部長を兼任。17年社長に就任

照栄建設の離職率はわずか1%ほどしかないと聞きました。

冨永:建設業の就労者は毎年減少していて、「若くて意欲あふれる人材をいかに集めるか」が課題になっています。しかし、人を採用してもすぐに辞めてしまっては困ります。コストをかけて人を集め続けるのには限界がありますから。

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