<span class="fontBold">みなみ・けいた</span><br> 1985年石川県生まれ。米カリフォルニア大サンディエゴ校経済学部を卒業後、2009年に大和総研に入社。東京都内の外食企業などの勤務を経て13年1月に家業であるチャンピオンカレーに入社。16年10月から3代目の社長に就任(写真:山岸政仁)
みなみ・けいた
1985年石川県生まれ。米カリフォルニア大サンディエゴ校経済学部を卒業後、2009年に大和総研に入社。東京都内の外食企業などの勤務を経て13年1月に家業であるチャンピオンカレーに入社。16年10月から3代目の社長に就任(写真:山岸政仁)

 経営者として数年を過ごし、経営スタイルはそれぞれの人間観や社会観に強く根差すと感じます。私は関係する方々の幸福につながる仕事をしたいと思いますし、周りにも、事業を通した社会善を追求する企業理念は多く見られます。

 これとは全く逆の見方として「個人の行動は根本的に利己的な動機に基づく」と考えたことはないでしょうか。これは近代以降に最も浸透した考え方です。

他者は自己利益追求の道具か

 一般的に、ルソーに代表される近代以降の啓蒙主義は「個として社会から独立した自己」を想定していました。私たちはそれぞれ完全に独立した自己の本質(例えば心など)を持ち、独立した自己が集まって社会がつくられるという考えです。

 この背景には、「個人の利益を追求した結果、他者と集まったほうがよい」という判断があります。つまり究極的には「他者とのあらゆる関係は、自身の幸せを追求するための道具にすぎない」ということです。企業理念の例に戻ると、「お客様や社会のため」と掲げる行為は、「自己利益の優先」という行動原理を知りながら触れない不誠実な行動ともとれます。

 私はある時までこの考えに悩まされていました。自分は「親切」や「利他」のつもりで行動していても、その動機を改めて吟味すると、他者からの評価などの自己利益を求めている面が否定しきれなかったのです。

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