『嫌われる勇気』の著者で、哲学者の岸見一郎氏がリーダーのあり方を説く連載の第50回。部下が屈服したり、反発したりするとき、リーダーはどう対処すべきか。

 有能なリーダーは、ドイツの社会心理学者、フロムの言葉を使うならば、「合理的権威」を持っています。

 フロムは、合理的な権威を持った人が下す判断を自分自身の理性で受け入れる「自律的服従」と、自分で判断しないで、他者の意志や判断をそのまま受け入れる「他律的服従」に区別しています(On Disobedience)。自律的な服従(自律的に従うこと、autonomous obedience)は、屈服(submission)ではなく、理性によって自分で確認することです。

 合理的な権威を持ったリーダーは、脅したり、「魔術的な力」(Man for Himself)で賞賛させたりする必要はありません。

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