佐藤 章(さとう・あきら)
佐藤 章(さとう・あきら)
1959年東京都生まれ。82年早稲田大学卒業後、キリンビールに入社。97年キリンビバレッジ商品企画部に出向。缶コーヒー「FIRE」「生茶」などのヒット商品を開発。2008年キリンビールへ戻り、九州統括本部長などを経て、14年キリンビバレッジ社長に就任。16年フレンテ(現・湖池屋)執行役員兼日清食品ホールディングス執行役員に転じ、同年9月から現職。湖池屋の売上高は402億円(21年6月期、連結)、従業員数は826人(写真/鈴木愛子)

Q.スナック菓子市場で万年2位、負け犬根性が染み付いた社員をいかに鼓舞し、業績を回復させたのか?

A.価格競争から脱却、高付加価値商品にシフトした

 私がキリンビバレッジの社長を退任し、入社した2016年当時、湖池屋は負け続けていました。ポテトチップスの販売価格が過去10年にわたり下がり続けていたからです。

 売り場で負けないためには、圧倒的シェアを持つ業界のトップ企業と同じか、それ以下の金額にせざるを得ない。体力ではトップ企業に遠く及ばない当社は、利幅が急速に減る中で、赤字を出すまで追い込まれていたのです。

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