新しいアイデアの事業化を目指す起業家と、家業のイノベーションを目指す後継者が集まり、アイデアを競い合うイベント「スタ★アトピッチJapan」。このほど第3回大会が開催され、20社がプレゼンによる熱戦を繰り広げた。大会リポートとともに、受賞企業を紹介する。

(写真/日本経済新聞社)
(写真/日本経済新聞社)

 新型コロナの感染防止対策のため、オンラインで開催された「第3回 スタ★アトピッチJapan 決勝大会」(主催:日本経済新聞社、協力:日経トップリーダー)。スタートアップの創業者と、家業をベースにして新規事業や新たな取り組みに挑戦する「アトツギベンチャー」が、ビジネスアイデアを競い合うイベントだ。

 全国8ブロックで実施された地方予選大会に参加した企業は100社以上に上り、決勝大会には予選を勝ち抜いた20社が集結した。各社に与えられたプレゼン時間は4分。この中で審査員や画面越しに視聴する一般オーディエンスにビジネスアイデアを分かりやすく伝え、成長の可能性を感じてもらう必要がある。

 広い会場には、オーディエンスはなく、審査員だけが並ぶ。開始前から独特の緊張感が漂っていた。しかし、さすが予選を勝ち抜いた20社だ。どの企業経営者も、よどみなく力強いプレゼンを披露した。大画面に映し出される各社のプレゼン資料も、文字や写真だけでなく動画を効果的に取り入れるなどの工夫が見られた。

経営者の魅力もポイント

 スタートアップといえば、以前はテクノロジーを主軸にする企業が多いイメージがあったが、最近は少し様子が変わっている。

 20社の事業モデルで目立ったのは社会貢献に関するビジネスが多いことだ。フードロス問題や脱炭素、クリーンエネルギー、医療・介護問題に取り組むなど、テクノロジーを活用しながらも、社会課題の解決に重きを置いている。

 また、取り扱う商材に対する「愛」を語る経営者の姿も印象的だった。例えば沖縄県うるま市で泡盛の醸造過程で出るかすを再利用するAlgaleXは泡盛への愛を語り、宮崎市でサクラマスの循環型養殖に挑むSmoltはサクラマスに対する愛を語った。

 「市場性」や「成長性」だけでなく、「経営者の魅力」も審査基準に含まれており、なぜ、自分がこのビジネスを起こすのか、人生のバックボーンから生まれるモチベーションが語られることで、ビジネスそのものの魅力も高まる。

 次ページから受賞企業7社を紹介していこう。

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