家業を承継し、一代で全く異なる会社に事業変革(トランスフォーム)した経営者、「事業トランスフォーマー」を紹介する本コラム。第3回は、亀谷窯業の亀谷典生(かめだに・のりお)社長を紹介する。医薬品会社の営業職から妻の実家である瓦メーカーに入社し、瓦をタイルや食器に展開する事業変革を起こしている。

 亀谷窯業(島根県浜田市)は1806年創業の「石州瓦(せきしゅうがわら)」メーカー。石州瓦は島根県や広島県でよく見かける赤褐色の瓦だ。

 日本での瓦の生産は1980年前後をピークに横ばいが続いた。その後、95年の阪神大震災で瓦建築の家の被害が大きかったことなどから瓦の生産は減少していく。市場は95年と比べ約4分の1になり、石州瓦のメーカーも廃業が相次いだ。

 現在、亀谷窯業は、天然の来待石(きまちいし)の釉薬(ゆうやく)を使って1350℃の高温で焼く伝統技法を受け継ぐ唯一の会社となっている。

欠点が長所になる

サラリーマン時代は年収1000万円超を稼いでいたが、仕事や家族の将来を考え、妻の実家の家業を継ぐことにした亀谷社長(写真提供/亀谷窯業)
サラリーマン時代は年収1000万円超を稼いでいたが、仕事や家族の将来を考え、妻の実家の家業を継ぐことにした亀谷社長(写真提供/亀谷窯業)

 同社の亀谷典生社長は岡山県倉敷市出身で70年生まれ。大学卒業後は医薬品会社のMR(営業)になり、首都圏に住んでいた。2006年、勤務先の合併を機に仕事や家族の将来を考えて、入社を強く誘われていた妻の実家の亀谷窯業に36歳で入社した。

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