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新型コロナウイルスの感染拡大が世界を不安に陥れている。日本でも観光客の減少に続いて消費の縮小などが起き、景気の見通しは一段と厳しくなってきた。中小企業の経営者に求められるのは、会社や社員を守り抜く事業継続の力だろう。頭を低くして嵐が過ぎ去るのをただ待つだけでは、コロナ騒動が収束した後のスタートダッシュが遅くなる。ハードルが高いと敬遠してきた事業継続計画(BCP)を見直し、今こそ、リスクに強い事業継続力を備えた会社を目指す時だ。コロナ危機を次のチャンスにつなげるきっかけにしたい。

今こそ事業継続の体制を見直そう

 新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の業績が落ち込んでいる。今回の危機を契機に自社の事業継続力を見直してみよう。危機に備えることは、自社の経営力向上にもつながるからだ。

 中国・武漢で始まった新型コロナウイルスの感染はあっという間に日本に飛び火し、国内の感染者は4月2日正午の時点で2381人に上っている。中国やアジアにとどまらず、欧州、米国などにも感染は広がり、ウイルスは地球全体を震え上がらせている。

 中国や韓国からの観光客で賑わっていた日本全国の観光地からは人波が消えた。通勤電車の中のマスク姿はすっかり見慣れた風景になりつつある。

 経済への影響は深刻だ。帝国データバンクが2月14日~29日に全国2万3668社を対象にした調査(有効回答企業数は1万704社)で、業績への影響を尋ねたところ、「既にマイナスの影響がある」「今後マイナスの影響がある」を合わせた回答は63.4%に上っている。