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「日経トップリーダー」2020年4月号の特集「コロナ危機下のBCP」から、リモートワークの基本を紹介する。当初は一部のIT企業に限られていたリモートワークだが、感染拡大とともに多くの企業が導入を始めた。しかし、「導入したくても何をしたらいいのか見当もつかない」「導入したはいいが、管理や評価の仕方が分からない」と頭を抱える中小企業経営者も多い。先行して導入した経営者に導入の経緯と導入後の経過について聞いた。(前回〈6〉はこちら

 2月半ばの新型コロナウイルス感染拡大初期から、出社せず自宅などで働く「リモートワーク」を導入する企業が増えている。通勤電車や社内での感染を防ぎ、自宅待機の社員が増えても事業継続できる。ただ、導入しようにもどこから手を付けたらいいのか、頭を抱えている中小企業が多い。

 そこで、2月半ばから全社一斉のリモートワークを導入しているITベンチャーを取材すると、導入を推進するために留意すべきポイントが見えてきた。

 クラウドファンディング運営のCAMPFIRE(キャンプファイヤー、東京・渋谷)は、2月17日から全社員を在宅勤務とする体制を開始した。2月13日にコロナウイルス感染で国内初の死者が出たことを受け、週末に緊急の役員会議を開いて実施を決めた。

 家入一真社長の下には、コロナ騒動をきっかけにリモートワークを検討する経営者仲間から、「従業員の管理面で不安がある。自宅でサボらないかが心配だ」といった相談が相次いで寄せられたという。多くの社長が導入に当たって不安に感じる点だろう。

 実際には、「導入後しばらくしても、仕事の実績などを見ている限りでは生産性の低下は起きていない」と家入社長は話す。

 社員の働きぶりは、後述するビデオ会議ソフト「Zoom(ズーム)」で打ち合わせをしたり、メールやチャットツールで進捗を報告させたりすれば把握できる。

リモートワーク実現のポイント
(写真:PIXTA)

ネット環境ない若手も

 リモートワーク実施の前日までに社員に翌日の予定を提出させるといった制度も導入していない。社員の負担が増える手続きを導入しても、結局「機能しない」(同)からだという。

 もう1つ、導入時には意外な問題が見つかった。20代を中心に、自宅でパソコンをインターネットにつなぐ環境がない従業員が多数いたことだ。