中小企業でよくあるトラブルを「労働問題のプロ」である弁護士が解決する。最近、相談が増えているという「まるで働かない」困った社員。専門家が指南する秘策とは。

 はじめまして。弁護士の向井蘭です。労働問題が専門で、企業(使用者)側に立ってアドバイスをしています。

 父いわく、「蘭」という名前は米国のミュージシャン、ボブ・ディランから付けたそうです。僕自身は、あまりボブ・ディランが好きではありませんが(笑)。

 父はかつて山形で注文住宅の会社を営んでいたものの、過剰投資で経営が行き詰まり、10年くらい前に廃業しました。

 父は現在70歳。今は自宅の離れでピザ屋をやっています。薪をくべた石窯で焼く本格派で、わが父ながらすごいバイタリティーだなあと思います。

 そんな父が経営者として人の問題などで苦労する姿をすぐそばで見てきたので、中小企業経営者の気持ちは分かっているほうではないかと思っています。

仕事をしない問題社員

 最近増えているのが、困った社員の相談です。多いのは「まるで仕事をしない」という内容です。そんな人がいるのかと思うかもしれませんが、これが結構多い。特に50代、中途採用で入社した社員が目立ちます。

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

 以前は僕自身、「問題社員は徹底的に指導、教育せよ」と考えていましたが、子供の勉強と同じでいくら「やれ、やれ」と言ってもやらない。そこで思いついたのが、日報を書いてもらうことでした。

 日報には古くさいアナログなイメージがありますが、超高収益企業も社員に日報を書かせ、日々の行動を分析していると聞いたことがヒントになりました。