後を継いだオーナー経営者に、自身の経験から得た「後を継いだ経営者がやるべきこと、やるべきではないこと」を語ってもらう。今回はメリヤスという編み物のメーカー、小髙莫大小(めりやす)の小髙集代表。

小髙莫大小(めりやす)という会社で社長をしています。名前の通り、メリヤスという編み物のメーカーです。もともとはポロシャツなどの袖や襟といった部品の製造で成長した会社です。
父の代には売上高で3億から4億円ほどあった時期もありました。しかし、バブル後は縮小傾向が続き、私が社長になった2005年には2億円、13年には1億円程度まで縮小しました。現在は、企画や小売りまで手掛ける会社と合わせて1億6000万円程度です。ただ、一貫して無配当で内部留保を持ち、自社ビルもあるため、売り上げが下がっても倒産がどうという話はありませんでした。
最近、自分の経験を社外の人に話す機会も少しずつ出てきました。その際に話しているのは、「経営者になったら現場に入らないようにしたほうがいい」というものです。
私たちのような下町の中小企業では、社長が当たり前に現場に入って働きます。「現場の改善点を知るため」「従業員の信頼を得るため」といったものではなく、純粋に社長が現場に入らないと回らないのです。社長自身も職人気質で現場仕事が好きという場合も多い。
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