(写真:鈴木愛子)
(写真:鈴木愛子)

 私は、小さくともキラリと光る会社を夢見て歩んできた。その時々で心の支えになったのが実は、「古典」の言葉の力であった。

 2500年前の孔子や弟子たちの言行を集めた本『論語』の中で、広く知れわたっている言葉に「温故知新」がある。「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」と読み下(くだ)しているが、その先の文章はあまり話題にのぼらない。その続きは「以(も)って師(し)たるべし」と結ばれている。

 つまり、全体の章句を意訳すると、「いにしえの教えを深く学ぶと、現代に通じ活用できるものを見つけることができる。そういう人こそリーダー(指導者)になる資質があるね」という意味になる。

 中国の古典には、「師(し)」とか「君子(くんし)」という言葉が頻繁に出てくる。そのときに、自分とは全く違う立派な人だと距離を置いて読むのはあまり賢明ではない、と僕は思っている。なぜならば、自分に置きかえて読み込まないと本当の生きた学びにならないからである。

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