電話機用コードの製造で、創業90年になる金子コード(東京 ・ 大田)。医療用カテーテル製造、高級食材キャビアの生産と新規事業を立ち上げてきた。金子智樹社長は、中小企業が新しい事業領域に挑戦できる時代が来たと語る。

金子コード 社長
青山学院大学経済学部卒業、1990年に金子コードに入社。94 年、シンガポール現地法人の初代社長に就任、海外事業を統括する。2005年に金子コード社長に就任(写真/稲垣 純也)
金子コードの祖業は電話機などのコードの製造で、コードの製造技術を生かした医療用カテーテル製造で成長。近年はチョウザメを養殖してキャビアを生産する食品事業にも進出しています。金子社長が2005年に就任した当初に比べ、売り上げはほぼ2倍の規模になっていますね(21年3月期売上高は約45億円)。
金子:右肩上がりで成長してきましたが、21年3月期は初めて売上高が前年割れとなりました。
20年の春先から夏にかけて、新型コロナの影響で不要不急の外出、通院が減り、手術の予定がキャンセルになるなど、医療品の需要が一時止まったのが原因です。それが過ぎると、カテーテルの需要も戻っています。

コードやケーブルなどエレクトロニクス事業も20年は落ち込みましたが、21年は設備投資が戻ってきて、とにかくモノがないという状況。特に中国関連のビジネスは好調です。
22年3月期の売り上げは、前期の落ち込みを取り戻し、さらに更新すると見込んでいます。
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