『嫌われる勇気』の著者で、哲学者の岸見一郎氏がリーダーのあり方を説く連載の第48回。部下を教育すれば、たちまち成長するわけではない。なかなか結果が出ないとき、リーダーはどうあるべきか。

 哲学者の三木清は、次のようにいっています。

「純粋な利己主義というものは全く存在しないか或いは極めて稀である」(『人生論ノート』)。

 ただ取るばかりで与えない人はいませんし、反対に、取らないでただ与えるばかりという人もいません。

 三木はこのギブ・アンド・テイクの原則を「期待の原則」といっています。

「我々の生活を支配するギブ・アンド・テイクの原則は、期待の原則である。与えることには取ることが、取ることには与えることが、期待されている」(前掲書)

 問題は、ギブすればたちまちテイクできることばかりではないということです。

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