小さな会社でよくあるトラブルを法律の専門家である弁護士が解決する。テーマは前回に続き、社員の横領。発覚後、会社としての喫緊の課題は、横領された金銭の回収だ。時間と費用をかけて訴訟で争っても、キャッシュを回収できなければ意味がない。「1秒でも早く、1円でも多く」が債権回収の鉄則だ。

(写真:PIXTA)
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 前回に続き、社員による横領が発覚した場合について解説していく。発覚後に会社として対応すべきことは多々あるが、喫緊の課題は横領された金銭の回収である。時間と費用をかけて訴訟で争っても、現実にキャッシュとして回収できなければ意味がない。「1秒でも早く、1円でも多く」が債権回収の鉄則だ。

 具体的な債権回収の方法は、被害の程度、相手の返済能力などによってケース・バイ・ケースではあるものの、訴訟ではなく、交渉で早期に返済方法を確定させ、返済を始めさせるのが基本になる。

 経営者が考えるべきは、「いかにして相手に自発的、かつ確実に支払ってもらうか」。このとき有効なのは、刑事告訴を交渉の材料にすることだ。

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