(写真:写真AC)

 「社長! それやめませんか?」

 私は長年、税理士として多くの経営者と密接に関わってきましたが、こう言いたくなるシーンは本当にたくさんありました(実際に言ったことも何度も……)。

 しかし、後から考えると「やめてもらいたい」のではなく、「やるならやり方を変えて臨んでほしい」と気づくことが多いのです。

 それらのほとんどが取引先などの対外的なことではなく、役員、株主、従業員、親族などに関するものでした。相手が人間であるために、良かれと思ってしたことが逆効果、もしくは思いも寄らぬ方向へと進んでしまっているケースが多く、結果的に社長自身が孤独感に悩まされていました。

 ほとんどのオーナー会社では、社長にモノを言う存在はあまりいません。そんな中で税理士は、社長と従業員、役員、株主との間に立って客観的にアドバイスすることが少なくないのです。

 ここでは、そんな今までの私の税理士経験の中から特に問題意識を持ってもらいたいケースを4つ紹介します。

 後編の今回は以下の2話をお届けします。第3話の「『仕事は職場でするもの』は古い考え」では、コロナ下で「仕事は職場でする」という考え方を見直すことが、業務フローを見直すチャンスであることを説明します。第4話目の「在庫に対する意識が足りない」は在庫と利益の関係性、在庫調整による粉飾問題などを取り上げます。それでは詳しく見ていきましょう。

前編の第1話と第2話は「「税理士からの忠告『社長!それやめませんか?』 自社株/遺言書編」でお読みいただけます。

内藤 克(ないとう・かつみ)
税理士法人アーク&パートナーズ代表・税理士
オーナー企業の事業承継・相続対策が中心のコンサルティングを司法書士、社会保険労務士とともにワンストップで手がける。著書『残念な相続』(日経BP/日本経済新聞出版)は4万部を超えるベストセラーに
続きを読む 2/5 評価が気になって……

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