採用余力がある中小企業にとって、今は人材の質と量を高める絶好の機会だ。しかし、言語化できない選別眼や直感に頼る採用手法は運を天に任せるようなもの。本特集では試験方法や情報開示の内容など、再現性の高い採用戦略を紹介する。

(写真/PIXTA)

<特集全体の目次>
●採用面接慣れしている学生に出し抜かれないためには?
●粘り強く相手を説得できる人材を見抜くためには?
●お手製の難問を出題して求職者の数学力を見極める
●営業先は保育園。子供への共感力や想像力を見極める面接とは
●部門利益から懇親会の頻度まで面接前に開示、8年間内定辞退ゼロ
●1次面接から社長と1対1で90分、社風を伝えて採用のミスマッチ防ぐ
●ネッツトヨタ南国 横田英毅相談役「逆境に立ち向かう力は人だけが持つ」


園児が遊ぶ写真を見せ、子供への共感力や想像力を探る
ユニファ(東京・千代田)


(イラスト/PIXTA)

 保育園児の体温を測定してクラウドに集め、熱がある子供がいれば保育士の先生に知らせる。昼寝をする子供がうつぶせになっていたら、タブレットにアラームを送って警告する――。

 ユニファ(東京・千代田)は、子供たちの様子を常に気遣う保育士の負担を軽減するため、さまざまな装置をインターネットにつなぐIoT技術を使ったサービスを提供するスタートアップ企業だ。

ユニファの土岐泰之社長。住友商事、ローランド・ベルガーなどを経て、2013年にユニファを創業した

 ユニファの土岐泰之社長が人材採用で最も重視するのは、営業先である保育園の先生の仕事を理解する共感力や、子供の立場になってものを考えられる想像力だという。

 「サービスを企画するエンジニアは、保育園の先生や園児の家族がどうしたら幸せと感じるかを想像できる力が必要になる」(土岐社長)。コンピューターのプログラムを書く能力などのスキルは事前のテストなどで確認している。土岐社長が参加する終盤の面接では、周囲への共感力、子供の気持ちに立つ想像力があるのかを、いくつかの手法で確かめていく。

続きを読む 2/3 面接時に園児の写真を見せる

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