後を継いだオーナー経営者に、自身の経験から得た「後を継いだ経営者がやるべきこと、やるべきではないこと」を語ってもらう連載。第1回目は、工具卸業を止め、工具をはじめとしたDIY用品の通信販売に舵を切った大都の山田岳人社長だ。

(写真/菅野勝男)
(写真/菅野勝男)

 私たち大都のメイン事業はDIY用具の通信販売です。私は大都の3代目ですが、28歳で妻と結婚する際に、跡継ぎになることが決まった娘婿です。

 もともとは工具の卸会社でした。卸なので当然ですが、同じ製品を扱う会社は周りにたくさんあり、最後は価格勝負です。1000円の工具のためだけに車で配達しながら、「これで利益が出るのだろうか」と疑問に思っていました。

 ただ、最初はとにかく仕事を覚えなければと、毎日トラックに乗って配達をしていました。事務所の電話番も率先してやっていました。そうしないと仕事が分からないと思っていたからです。入社から3年か4年後には、会社の一番のベテランと肩を並べるくらいには仕事ができるようになっていたと思います。

 しかし正直なところ、仕事は面白くありませんでした。卸の立場は弱く、販売先から理不尽な要求を受けることもたくさんありました。何よりつらかったのは、会社が成長するような夢を描けなかったことです。私は経営者としての経験も浅く、最終的に卸事業を閉じました。従業員は全員退職金を払った上で解雇していて、恨んでいる人もいると思います。あのときの私にはそれしかできなかった。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
■講師:小林俊介氏(みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト)
■モデレーター:森 永輔(日経ビジネスシニアエディター)
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