小さな会社でよくあるトラブルを法律の専門家である弁護士が解決する。第4回のテーマは、社員による横領。横領が発覚したら、まず何をすべきか。絶対にやってはいけないのは、感情に任せて横領を働いた社員を呼びつけることだ。

(写真:PIXTA)
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 経営者の頭を悩ませる問題の1つに、社員による不正がある。その中でも多いのが横領だ。私が知るだけでも、被害に遭った経営者は少なくない。横領はどこか遠い場所での出来事ではないのだ。

 横領は会社に経済的損失を与える。損失は単に横領された金額だけにとどまらない。経費の水増しをされていれば、被害額の回収に関係なく、修正申告の上、延滞税を含めた税金を支払わなければならない。

 弁護士に協力を求めれば弁護士費用も発生する。被害に遭った上にさらにキャッシュが出ていくというつらい状況になる。

 加えて、社外に横領の件が知れわたると、「管理体制がずさんだ」などと、取引先や銀行からの信用を失う“見えない損害”も大きい。

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