経営者を取材していると、しばしば強烈な信仰心に遭遇する。得度した京セラ創業者の稲盛和夫氏のように、仏教やキリスト教などの宗教に帰依する人もいるが、どちらかというと独自の信仰対象を持っていることが多い。

 私欲だけでは従業員をまとめ上げることはできない。もっといい会社をつくりたい、経営者としてもっと成長したいというストイックな側面を強めた経営者が、自らを省みる信仰対象を持つことは自然だ。本当の悩みは幹部にもなかなか吐露できないので、心の支えも必要だろう。

 時代の転換点を迎え、経営者には今後、難しい判断が求められる局面が続く。そんなときには、祈ってみてはどうだろう。決して冗談で言っているのではないことは、本特集で紹介する経営者たちの「信仰の現場」を見ればお分かりいただけるはずだ。


(写真/PIXTA)
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<特集全体の目次>
●松下幸之助を支えた信仰「宇宙根源の力」
●フォーバル大久保会長、太陽と月に毎日祈って30年 
●毎朝、水風呂で『大断言』を唱える経営者
●ラッキーピエログループ・王会長「3つの神に信念を誓う」
 アクト・伊藤社長「通勤中に車内で詩を発話」
 アサヒ・ドリーム・クリエイト・橋本社長「毎月欠かさず、往復7時間の墓参り」
●「初辰まいり」で毎月、業績報告
●1日3回、元禄時代からの先祖の名を読み上げる
●築地本願寺の改革を先導した、安永宗務長の経営者観


宇宙の無限の力が凝り凝って、
真の大和のみ世が成り成った

東邦レオ 橘 俊夫会長
1950年愛媛県生まれ。73年に甲南大学卒業後、日本交通公社(現JTB)に入社。74年、父の泰治氏が創業した東邦パーライト(現東邦レオ)に入社し、90年社長就任。2016年会長

 屋上・壁面緑化など都市緑化事業を手がける東邦レオ(大阪市)の橘俊夫会長の日課は、早朝の運動。心と体をベストな状態に保つため、朝7時にはスポーツジムへ向かう。水泳やランニングマシンなどで運動して、サウナで汗を流した後は、水風呂にザブンと入る。

 そこで必ず唱える言葉がある。

 「宇宙の無限の力が凝り凝って真の大和のみ世が成り成った。今日も一日良い縁があった。良い判断ができた。私の言動、行動が世界、人類、平和のために役立った。今日一日、生を与えていただいてありがとうございます」

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