賃金を上げるためには

 そこで賃金に関する質問もしてみました。「社員の賃金を上げたいと思っているかどうか」(Q4)。

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 これは本誌読者らしい、結果になりました。「必ず上げたい」「できれば上げたい」ともに47%で、計94%の人が「上げたい」と答えました。

 とはいえ、誰しも理想は「高収益・高賃金の企業」ですが、実際に賃金を上げるのは簡単ではありません。そこで、その手法や課題についても聞いてみました。

 「粗利益率の向上、付加価値販売の徹底」「単価アップができる品質改善、社内の業務効率化」「工事の平準化。工事単価の極端な下落、ダンピングをなくす」など、利益確保のための施策は会社によってさまざま。

 「特に30代までの給与を上げたい。成果給的なものをどう取り入れるか。降格・降給ができない組織体をどう変えるかが課題」といった人事制度の再整備も踏まえたものや、「賃上げは、もっと大きな問題(人口減少、産業の競争力低下、政府債務)に取り組まないと解決しない」といった経済環境に視点を置く意見もありました。

 賃金を上げるのは、社員のためであり、会社のため。

 「賃金アップのためには、社員の仕事のやりがいと幸福感が高まり、その結果として業績が上がることが大事」という指摘は、強引に利益を出すのが本末転倒であることを示しています。

 いずれの意見からも、経営者が「どうにか賃金を上げたい」という気持ちが伝わってきます。賃金アップについては、2号前の21年11月号で特集を組みましたが、今後も追いかけていく予定です。

 次は「この会社に入りたい」と思うもう1つの材料「職場の良い雰囲気」、つまり居心地について考えてみます。

 企業サイトで「笑顔があふれる職場」や「一緒に仕事をしたくなる仲間がいます」などとPRしている会社も多いのですが、実際のところはどうなのでしょうか。

 理念や考え方、職場の雰囲気が好きで入社した人が、入ってみて実はパワハラが起きている職場と知ったらどうでしょう。理想と現実に大きなギャップを感じ、退職を検討してしまうのではないでしょうか。

 こうしたギャップは少なからず、どの会社にもあります。それをいかに埋めるか。それは経営者次第と言えます。

 「経営者が変わって、社内の雰囲気ががらりと変わった」という取引先などはありませんか。それだけ職場の雰囲気は、経営者の価値観や振る舞いで変わるのです。経営者は何より自分が、職場の雰囲気をつくり上げているのだと自覚することが重要です。

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