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今後はどのような事業展開を考えていますか。


丸林:クリエーターの支援と、全く別の領域への進出、この2つを考えています。

 まずクリエーター支援ですが、これは、Creemaを使ってくださっているような個人で活動しているクリエーターに対して、作品流通の場を提供するだけではなく、もっと多面的にお手伝いしたいと考えています。クリエーター特有の悩みもあれば、成長のためにステージに応じた学びも必要になる。資金調達から確定申告までクリエーターの活動は単純ではありません。

 こうしたクリエーターの活動や困り事にきっちり対応できる、クリエーター応援プラットフォームに進化していければと考えています。

 もう1つは、まだ具体的にはお話しできないのですが、新しい領域で、僕らの社内用語でいう“愛ある事業”にもっと取り組んでいくということです。日本のクリエーターを応援することも愛ある事業の1つですが、これだけではありません。

 日本のクリエーターを応援する「Creema」の事業はその第1弾であり、これだけで終わるつもりはありません。話は抽象的になりますが、既存の仕組みが不幸せを生んでしまっている領域や、少し工夫すれば、多くの人がもっと元気になれる領域もたくさんある。新たな展開について、経営状況を見ながら検討しているところです。

愛ある事業を丁寧に紡ぎつつ独自の社内システムを構築


組織としてはどのように成長していきますか。


丸林:もともと10人ぐらいでちょうどいいという事業規模の頃に社員が30~40人もいました。実態よりも大きな投資をしてきたということです。そのギャップを投資家からの資金調達で埋めてきたのですが、今は事業の規模が一定のところまできて、ここからが、会社としての本質的な意味での腕の見せどころというタイミングを迎えています。

 今は管理部門を強化するといった組織の見直しを進めています。社員が元気で幸せでいられる状態になければ、愛ある事業は展開できません。

 そもそも会社をやっていくうえで最も大切なことは、いい仲間が集まり、皆が元気でいられることです。ですから、その状態をつくるために、会社の規模に応じた組織や制度の改革を実行していきます。僕らは僕らなりの独自のやり方で、面白い仕組みや制度を整えていきたいと思っています。

 おかげさまで2019年6月にも、11億円の資金を調達させていただきました。Creemaのプロダクト改善、店舗開発、会社の組織強化、またそのための人材獲得に弾みを付けます。

いろいろな側面で、今、転換期にあるようですね。


丸林:クリーマは今後、これまでの大企業とは違う、新しい大企業のスタイルを示したい。そのためにも、愛ある事業を丁寧に紡ぎつつ、独自の社内システムを構築していくことに本格的に取り組んでいきます。

会社としてのクリーマの今後について丸林耕太郎氏は「これまでの大企業とは違う、新しい大企業のスタイルを形づくっていくつもり」と語る

(構成:片瀬京子、編集:日経BP総研 中堅・中小企業経営センター)