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海外ではやっているゲームは日本でもはやりますか。


:そうですね。最近では欧米ではなく、韓国や中国で売れているコンテンツのトレンドを参考に日本で開発するというケースが多くなっています。

 ごく最近はさらに変わってきていて、中国や韓国ではマンパワーで数が作られ、そこで生き残った人気ゲームはすぐに日本に上陸するようになりました。これまでの戦い方では難しくなってきているので、次の取り組みとして、そうした有力なゲームを持つ企業と直接組むことを始めています。

 一方で当社の場合、海外売上比率が2~3割ありますので、日本での販売本数がそれほど多く見えなくても、うまくいっているほうだと思います。

 海外展開は昔から地道にやってきたのでノウハウもたまっています。海外配信は2012年から続けていますし、各国の広告媒体とも良い関係を築けていて、プロモーションがしやすい環境にあります。あとは、十数カ国の人材を採用し、ローカライズをしやすくしてもいます。

スマホシフトはグローバルシフト


海外配信を強化するきっかけは何だったのですか。


:私たちは、もともとガラケー向けに待ち受け画像や「着うた」を提供するビジネスをしていました。

 2008年、これからスマートフォンが普及するという時代を迎えて、全社的にスマホシフトを進めようと決めました。そのときに、スマホが普及することのメリットを洗い出しました。そこで見付かったメリットの1つがグローバル配信でした。

 ガラケー向けのゲームについては、恋愛シミュレーションゲームやMMORPG(大規模多人数同時参加型ロールプレイングゲーム)の『エターナルゾーン』をリリースするなどしてきましたが、それらのゲームはガラケーの市場である日本国内でしか配信できませんでした。しかし、スマホならグローバル配信が可能になるので、そこを狙うべきだという話になったんです。

 そう考えてスマホ向けに12年にリリースした『ダークサマナー』は、国内でも米国でもセールスランキングで1位になりました。このときの成功の流れが今も続いていると感じています。

ライフスタイルサポート事業についても教えてください。


:06年から「引越し侍」という引っ越しの料金比較サイトを運営しています。

 下請けをやめてガラケー向けのゲーム制作を始めたのは03年でしたが、そのときに事業の柱は多くあったほうがいいと考えました。一本足打法は経営のリスクにつながります。

 そこで、当時はまだスマホがないので、パソコン向けに生活に密着したサービスをつくりたいと考えました。そのときに知ったのが「一休.com」の、ホテルや旅館が空室を出品し、一休が販売して手数料収入を得るというビジネスモデルです。

 一休が上場したのが05年8月で、その年の秋にそれを引っ越しで展開しようと考えました。荷物の量や引っ越し予定日が入力されたら、それが最大10社の引っ越し事業者さんに届くという仕組みです。情報を提供し手数料を頂きます。今はこれに加えて、引っ越しの予約を受けるサービスも提供しています。

 引っ越し料金比較サイトの事業が成り立つと考えたときには、既にほかの事業者がサービスを提供していました。そのサービスは今もありますが、現在のシェアは圧倒的に当社がリードしていて1位です。

全国278社の引っ越し事業者から見積もりが取れる引っ越し事業者紹介・比較サイト。予約もできる。事業者の評価や引っ越し料金相場などの情報コンテンツも充実している(画像提供:エイチーム)