市場縮小もコアなゴルファーが活性化

石坂:付加価値についてもう少しお話しするとすれば、例えば「一度はやってみたものの、難しくて自分には向いていない」「上達しにくい」と考える人が多いこともゴルフの大きな課題になっています。

 そこで適切なスクール事業を展開すると、ゴルフにもともと興味があるのに上達しないからやめたという人が戻ってくるのです。スクール事業の参入理由はここにもあります。

 また適切なゴルフ道具を薦めることができて、それを手にした人がもっとゴルフを楽しむことができれば、その頻度や使うお金は増えます。面倒なゴルフ場の予約も便利にできれば同様のことが起こります。

 私たちのサービスの会員になっていただいているおよそ350万人のうち、アクティブにゴルフを楽しんでくださっている方々に、もっとサービスを利用していただけるようにいろいろなサービスを進化させているわけです。

 市場全体は小さくなっていく中、私たちのお客様は活性化していく。あと5年間は今のサービスを進化させることで事業を伸ばせるとは思います。ただし5年先からは、今のような成長ができるかというと、そうではないでしょう。そのため、海外でのビジネス展開に着手し始めているのです。

海外展開には、どのような戦略を立てているのでしょうか。


石坂:海外へは、マーケットの大きな順に進出していくのが基本だと考えています。

 中国市場は大きいし、これからも伸びるはずですが、ゴルフは有力者同士の癒着の温床だとして、中国政府が彼らにゴルフをさせないという締め付けをしてきました。今、中国のゴルフ市場はその影響を受けています。今後も政治的な問題が起こりかねず、進出は簡単ではないと思っています。

 次は韓国ですが、ここも参入機会は見いだせていません。

 次にアジアでゴルフが盛んなのは、タイです。ゴルフ場も多くありますし、ゴルフツーリズムの対象としてもアジア最大でしょう。日本の駐在員人口も多いので、タイについてはこれまで培ってきたシステムとノウハウを持って、タイのパートナーと組み、ビジネスを始めました。

 総合サービスを展開するとなると、やはり米国が対象となります。

 米国ではミレニアル世代(1980~90年代生まれの世代)が多く、日本のように若年層が減っていません。2018年7月に当社が米ゴルフテックの筆頭株主になり、私が同社の会長に就任したのは、米国でゴルフテックのビジネスを皮切りにさらなる事業展開を本格化するためです。

GDOのウェブサイト。ユーザーは、オンライン上でゴルフ用品の購入やゴルフ場予約、イベントへの参加申し込みなどができる。このほかスマホで使うスコアアプリといったゴルフの腕が上達するためのコンテンツなども提供している。GDOは、米国でゴルファーに向けた総合サービスを提供していく予定だ
GDOのウェブサイト。ユーザーは、オンライン上でゴルフ用品の購入やゴルフ場予約、イベントへの参加申し込みなどができる。このほかスマホで使うスコアアプリといったゴルフの腕が上達するためのコンテンツなども提供している。GDOは、米国でゴルファーに向けた総合サービスを提供していく予定だ

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