ゴルフテックと聞くと、フィンテックなどのように、ゴルフと技術を掛け合わせた新しいサービスをイメージする人も多いと思います。ゴルフとテクノロジーの融合についてはどのように考えていますか。


石坂:スポーツにおけるテクノロジーは今、急激な進化が起きています。

 例えばサッカーのプレミアリーグなどで活躍する選手たちは、体力データ、試合で何km走ったか、何回方向転換して何回パスを出したかなどを全てデータで参照できます。フォームも分析でき、それに基づいたコーチングやコンディショニングの指導が受けられます。

 これまでも、サッカーに限らずトップアスリートたちは、テクノロジーによりこうした機会を与えられてきました。そして、それを一般の人も手に入れられる時代がすぐそこまで来ているのです。

 私たちが運営するゴルフテックのスタジオでも、肩が何度回ったとか、体が前傾、後傾しているかが分かります。ご自身専用のデータベースにこれらのデータが記録されていきますから、振り返りもできますし、そのデータを基に最新のレッスンができます。

ゴルフ場はインバウンドを取り込めていない

ところで観光・レジャーの分野では、インバウンドによる収入が急増していますが、ゴルフ場はどうなんですか。


石坂:スポーツツーリズムには圧倒的な潜在需要があると思っています。

 例えば北海道・ニセコのスキー場には、オーストラリア人の投資家が多額の投資をしていて有名になり、世界でも行ってみたい場所としてニセコの名前が挙がるほどです。ニセコに限らず、雪質とアクセスのいいスキー場には、同様の魅力があるはずです。

 ところがゴルフは、その潜在需要に対して何もできていないのが実態です。今すぐに着手する必要があると思っています。この点で、先ほど挙げたスピードゴルフやスノーゴルフなどのリアルイベントは非常に価値があると思います。

今、インバウンドで好調な日本の観光・レジャー産業は多いが、ゴルフ場はその恩恵を被っていない。GDOでは、オンラインユーザーに対して写真のスノーゴルフなどのイベントを提供しているが、今後はこれらがインバウンドの集客にも使えるという
今、インバウンドで好調な日本の観光・レジャー産業は多いが、ゴルフ場はその恩恵を被っていない。GDOでは、オンラインユーザーに対して写真のスノーゴルフなどのイベントを提供しているが、今後はこれらがインバウンドの集客にも使えるという

ゴルフ業界はインバウンドを取り込めていないとすると、日本の市場が縮小していく影響をダイレクトに受けていますね。


石坂:皆さんの趣味も多様化していますし、何よりスマートフォンに時間とお金を費やす人が増えていて、余暇全体の時間をこれらで奪い合っているのも事実です。

 当社は、接待ゴルフから個人が趣味でゴルフをするように構造が変わるだろうと踏んで始めた事業ですが、本当のことを言うと、法人のゴルフ接待はもっとあってもいいと思っています。週末に接待相手を連れていくのではなく、平日にすればいいと思います。

 料金も安いですし、週末では時間外労働になるので、働き方改革と矛盾しています。ゴルフは接待の機会として優れています。ですから、堂々とやればいいのではないかと。

 いずれにしても市場は縮小しているわけですが、実は当社は今のような事業環境の中でも、これまでお話ししてきたような新しい付加価値をつくり出すことで、国内では売り上げも利益も伸ばせると考えていますし、伸びています。

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