野呂:そうだよね。日本の中高年男性には、オレたちが今までやってきたことにあれこれ言わないでくれ、という人が多いから。

 でも、そういう人には「あんたは、タピオカドリンクを飲んだことがあるのかっ!?」と、言いたいんだよね。タピオカのことをあれこれ言う人がいるけれど、「そもそもあなた、飲んだことありませんよね?」と。四の五の言わずに「まず、飲め」と。飲んでから「甘過ぎる」とか「体に悪い」とか言えばいいのであって。体験することが大事。

 いまさらでもいい! タピオカドリンクの列に並んで、飲んでみようよっ!

笹木:でも、経営者の方がSNSを体感するとなると、どんな大会社の社長さんでも極端な話、フォロワー1人とか2人からのスタートなんです。そこで、まっさらな「新人」として頑張る、となると。

野呂:そこも含めて、新しいものを楽しんだほうがいい。と、50を過ぎたオレは思う。

 コンサルタントをしていると、よく言われますよ。相手の社長や役員から、「いや、うちは長年、このやり方でやってきましたから」と。

 でも、思うんだよね。「だから、年商300億円なんじゃん、この会社は」って。グーグルなんて、創業22年だよ。フェイスブックなんて20年もたっていない。それであの売上高なのに、年商300億円のあなたたちが30年続けたやり方にこだわる理由がどれほどあるの?

 日本のシェアトップメーカーの会議で怒ったことがあります。「だから、あんたたちの会社は日本一にしかなれないんじゃないかっ!」って。

 SNSだって、そう。「うちのブランドイメージに合わない」なんてことを言う社長がいたら、「エルメスだって、SNSをやってますよ」と言いたい。「御社のブランド認知度がエルメスより高いならいいですよ。でも高くないでしょ。御社はエルメスより格上なんですか!?」と。

笹木:その切り返し、うまい。勉強になります。

成功する社長ほど素直

野呂:SNSも、四の五の言わずに、まずやれ、です。

 オレだってテレビ出身で、SNSがすごく得意なわけじゃないし、若い人に任せちゃおうと思うけれど、知識としては必要。だから体験して勉強する。

 成功する社長ほど、新しいものに対して素直だよ。オレが「ブログをやってください」と言えば、抵抗なくやってくれるし、SNSもそう。

 昔、早期退職して会社設立準備中というおじさんに呼ばれたことがあってさ。商品もサービスも何もまだないのに「何から広報を始めたらいいんですかね」と聞かれて、ちょっと困っちゃった。お金はもらっていたから、何か考えないといけないな、と思って、「取りあえず、会った人全員と、名刺交換してもらえますか」と答えたら、その社長、すぐに入居していた雑居ビルを回って、ほかに入居している会社全部から二十数枚、名刺をもらってきた。興奮した顔で「これが、広報・PRの第一歩なんですね!」と言うから、「その通り!」と力強く答えたけど、その会社は6年で上場したよ。

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