野呂さんのコンサルティングのお仕事は、どんな感じで進むのですか?

野呂:会議に出る。会議が大好き。今日も朝7時から会議が5件とか、6件とか。だいたい相手方の社長がいる。

その会議における、野呂さんの役割とは?

野呂:盛り上げ役。

笹木:ホントですか?

野呂:ホント、ホント。どっかん、どっかん、大爆笑をとって帰ってくる。それが仕事。

その結果、顧客が得るのは、アイデア、ということでしょうか?

野呂:というより、オレのショー1時間に何十万円か払う、という感じ?

 でもまあ、やっぱりアイデアなのかな。サービス名をちょっと変えたら、売り上げ8倍、とかね。もともと放送作家って、アイデアを出してなんぼだし、自分のアイデアで楽しんでもらいたいし、それにはまず、オレ自身が楽しむことだよね。

 コンサルタントとしての初期の仕事に、米国のお見合いサイトが日本に上陸するという案件があって、そのときに当たった企画が「米国本社の社長が緊急来日。初の合コン体験!」。筋書きとしては、米国で結婚相談サービスを展開している社長が「日本には合コンなる風習があるらしい」と聞きつけ、「見たことがないから視察に行こう」と、来日する。そんな企画書を送ったら、全国放送の民放をはじめ、男性ファッション誌とか8媒体くらいが取材に来て、会員数もぐっと上がった。そのときのテレビのディレクターとは今も仲がいいし、みんなが喜んでくれた。

ハチ公に白いペンキを塗ったなら

 そういうことが山ほどあって、PRの仕事で稼げるようになっていったんだ。

 某通信会社で、「渋谷のハチ公に白いペンキを塗って、赤い首輪をつけたらどうでしょう」と提案したときも、爆笑。ほら、CMでおなじみの犬に似てるじゃないですか。「くだらなさ過ぎて最高!」と、大笑いされて喜ばれた。ハチ公を白く塗るのは、いざ取りかかると障壁が多過ぎて実現しなかったけど。

笹木:野呂さんはものすごい努力家で、まめですよね。

野呂:どこが!?

笹木:例えば、野呂さんの媒体研究とか、すごいじゃないですか。個別の番組や雑誌の特徴をつかむ「媒体研究」は、PRマン、PRウーマンにとっては、大事な基本活動なんですけれど、忙しくなるとついおろそかにしがち。でも、野呂さんは大御所になっても、おろそかにしていない。

 この間も、ブログを拝見していたら、ある在阪テレビ局の情報番組のホームページに、ネタ募集のメールアドレスが掲載されていることを指摘されていた。私はノーチェックで、ドキリとしました。野呂さんから「これ、ちゃんと気づいている? チェックできている?」と、やんわり怒られたような。

左が笹木郁乃さん、右が野呂エイシロウさん(写真:栗原克己)
左が笹木郁乃さん、右が野呂エイシロウさん(写真:栗原克己)

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