次の2つの文章を読んでください。2つとも、私が実際に寝具メーカー・エアウィーヴの第1号社員として、看板商品「エアウィーヴ」を“自己紹介”するために書いた文章です。
【1】極細繊維状樹脂が3次元に絡み合った中素材を使用した、高反発マットレスパッド「エアウィーヴ」。名前の通り、空気を編んだような構造で、雲の上に寝ているような感触です。今お使いの布団の上に重ねてご使用いただけます。ぐっすり眠れるため、女性のアンチエイジングにもオススメです。
【2】フィギュアスケートの浅田真央選手、テニスの錦織圭選手、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんはじめ、多くのトップアスリート・著名人がこぞって愛用するマットレスパッド「エアウィーヴ」、高反発のため、腰をしっかり支え、寝返りが打ちやすく翌朝に疲れを残しません。JALファーストクラス、ナンバーワン旅館の加賀屋など、一流企業が続々と採用するのも納得の寝心地です。
どちらが優れた自己紹介でしょう。
どっちがいい文章?
ここまで読んでいただいたら、分かりますよね。
そうです。現実に反響が大きかった自己PRは、【2】。
【1】を使っていたときにはまったく売り上げが上がらなかったのに、【2】に改善したら顧客の反応は劇的に変わりました。
「それにしたって【2】は商品をほとんど紹介していないではないか。いくらなんでも、もう少し商品の特徴を説明したほうがいいのでは?」と、思われた方もいるでしょう。でも大丈夫。
極論を言えば、興味を引くだけであれば、商品そのものをまったく紹介しなくても、実績だけうたえば、何とかなります。
とはいえ、それはあくまで極論で、先ほどのエアウィーヴの例でいえば、改善前の【1】は、商品の「特徴」が文章の約7割を占めているのに対して、改善後の【2】は「実績」が約7割で、残りが「特徴」。つまり、商品の特徴より、実績のアピールを優先した。それだけで、顧客の反応は劇的に変わりました。
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