全2171文字

 東京都町田市の“稼ぐ町の電器店”「でんかのヤマグチ」。山口社長は最近、時期によって販売の凸凹がどれくらいあるのかを明確にするため、「季節指数」という新しいデータの分析を始めた。まずは7月に書き入れ時を迎えるエアコンから調査を開始。すると、今まで曖昧だった傾向が、数字ではっきりと見えてきて、経営への不安を解消できた。その内容とは――。

 いよいよ暑い時期に入りました。毎年7月は、ヤマグチのような家電販売店にとっては、書き入れ時です。エアコンの需要が高まるからです。量販店も含めて暑い時期にどれだけエアコンを売るかで、その年全体の業績が左右されると言っても過言ではありません。

 とはいえ、エアコンはただ売れば終わりというほど、単純な商売ではないのが難しいところです。売った後にお客様の家に設置工事をする必要があるのです。要するに、あまりに売れ過ぎると、設置工事が間に合わず、お客様を何日もお待たせしてしまって不満を与えてしまうという最悪の事態になりかねません。

「7月はエアコン販売が伸びる書き入れ時と単純に喜んでばかりもいられない」と山口社長は話している

 実際、家電販売店の中には猛暑だった2018年、たくさんのエアコンを売ったものの、設置工事が追い付かず、最終的に一部の販売をお断りせざるを得なくなるケースもあったと聞いています。

データで何でも「見える化」すれば、不安は解消できる

 幸いヤマグチの場合、まだこうした事態は起きていません。自社で工事部隊を抱えており、営業担当者と密に情報共有をしていることが功を奏しています。とはいえ、対策を練っておかなければ、今後お客様に迷惑をかけてしまう恐れがあります。

 では、ヤマグチにとって、どれくらい7月の繁忙期にエアコンを売るのが適切なのか。それを調べてみることにしました。