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 ここでウォーミングアップ朝礼の中身を紹介しよう。

 「おはようございます。まずグループになってください」
 朝礼の進行役であるトレーナーの声がけでスタート。
 「お名前と働くエリア、それに最近食べておいしかったものの発表をお願いします」

 この回の参加者はスタッフ20人。違う部門で働く者同士、年代もバラバラだが、慣れたもので、自然に3、4人のグループになる。早速、輪になって話し始めた。

 「最近食べておいしかったもの」を尋ねたのは、「アイスブレイク」。最初は仕事とは直接関係のない話題で、空気を和らげる。

 「昨日お寿司を食べに行って」「お母さんの作ってくれた料理が」などとあちこちで会話が弾む。弾けるような笑顔で、時に歓声も上がるほどだ。

 次がいよいよ本題。今日の課題が発表される。この日は「相手の話をあたたかく聞こう」。そのための練習を今日の朝礼でするということだ。

ウォーミングアップ朝礼の様子。エリアごとに異なるカラフルなコスチュームを着たスタッフが輪になって話す
前方のホワイトボードにその日のテーマや、伝達事項などが書かれている

「キティ大好き」が合言葉

 まずトレーナーからレクチャーがある。「お話を聞く際に3つのポイントを意識してもらえたらと思います。1つ目がアイコンタクトです。話をしている人の目を見て聞いてあげてください。2つ目が表情です。楽しい話は笑顔で、悲しい話や真剣な話は相手の気持ちに合った表情で聞いてください。3つ目がリアクションです。うなずきを大切に、『分かる、分かる』『そうだよね』と共感の言葉をかけましょう。今日は、この3つを意識して話してみてください」。

 話すテーマは「私の好きなピューロポイント」。それぞれが好きな館内の場所やアトラクションなどを話す。スタッフにはサンリオファンが多く、マニアックな話題で多いに盛り上がった。

 5分ほどで終了。最後にトレーナーが一言コメントする。スタッフの注目が集まりやすいこのタイミングで、大事な情報を伝えることが多い。「週明けにサンリオサンクスパーティーがあります。たくさんのお客様がお見えになります。忙しくなると思いますが、この3つのポイントを忘れずにゲストのお話を聞いてあげてください」。

 近くにいる人同士でコスチュームをチェックしたら、最後はいつもの合言葉で締める。「キティ大好き!」。「キティ」も「大好き」も母音がイなので自然と口角が上がり、いい表情になって終わる。

 アトラクション担当の納富(のうどみ)友美氏は「朝礼で気持ちをぐっと盛り上げてから現場に出られる」と言う。商品販売課の澄川雅之氏も「横の連携が図れるなどの良さが分かってきた」と話す。