上田準二さんの「お悩み相談」。今回の相談は、つらい仕事から逃げがちな部下の扱いに悩む40歳の男性から。リモート環境で目が届かないのをいいことに、言い訳を繰り返すそうです。上田さんは「全員出席する会議の場で仕事をアサインするようにしよう」と助言します。

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悩み:つらい仕事から逃げようとする部下の扱いに困っています。リモート環境で目が届きにくい中、どう指導すればいいでしょうか?

 大手とされるメーカーで課長補佐として商品企画のチームを率いています。10人ほどのチームなのですが、つらい仕事から逃げようとする部下の扱いに悩んでいます。

 チームのAさんが仕事を振ろうとすると「Bさんに頼まれた案件でちょっとトラブルを抱えていて」と難色を示し、Bさんがトラブルの内容について確認しようとすると「Aさんから大量の仕事がアサインされて首が回りません」と、その場を取り繕おうとします。だからといって、自分から手を挙げて企画を進めることもありません。かつてのように出社前提の働き方ならば、対面で事情を聞けるのですが、リモートだとなかなか難しい。

 多くの部下に向き合ってきた上田さんに、こうしたときの指導法を教えていただければと思います。

(40歳、男性、会社員)

上田準二:僕が課長補佐だったウン十年前にも、同じような部下がいた記憶があるね。ある業務の遅れについて確認すると「別件で忙しくて」などと言い訳ばかりで、正対した答えが返ってこない。そこで課長補佐である僕が仕事量の調整をしようとすると、「それは課長が決めた方針ではありませんよね」と、言うことを聞かないわけだ。

小笠原啓(日経ビジネス編集):ああ言えばこう言う、の典型的パターンですね。

上田:そうした相手にどう対処するか。まずは所属する組織の長に指示や連絡をしてもらう必要があるよね。相談者さんのケースだと直属の上司にあたる課長かな。肩書の通り課長を「補佐」するのが役目だから、10人ほどのチームの業務負担や各人の得意不得意、家庭の事情などを踏まえて課長と話し合うのが先決でしょう。

 10人の課員がいれば、性格や能力は十人十色。中には口だけ達者な人や、どうしても相談者さんと肌が合わない人もいるでしょう。だけど会社組織である以上、そういう人をうまく使いこなしてパフォーマンスを高めてもらわないといけない。相談者さんが1人で悩まずに、課長を巻き込んで課全体の問題として取り組むようにしたらいいんじゃないかな。

小笠原:そうして決めた方針を、課全体の会議で課長の口から説明してもらうわけですね。

上田:そうだね。個別に仕事の割り振りをしていては偏りが出かねないから、全員が出席する会議の場で決めるのが公平だろうね。

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