上田準二さんの「お悩み相談」。今回の相談は、役職定年を迎えた56歳の男性から。管理職でなくなったことが一因で、仕事に手応えがなくなったと言います。上田さんは「後任の部長や課長はあなたのアドバイスを待っている。手応えは自分で作るものだ」と発破を掛けます。

※読者の皆様から、上田さんに聞いてほしいお悩みを募集しています。仕事、家庭、恋愛、趣味など、相談の内容は問いません。ご自由にお寄せください。

>>悩みの投稿<<

悩み:55歳で役職定年となり、仕事のモチベーションが保てなくなりました。あと10年間、どのように働き続ければいいでしょうか。

 55歳で役職定年となり、管理職から外れました。これから10年間、どうやってモチベーションを維持すればいいかで悩んでいます。

 肩書に付いていた手当がなくなって収入が減ったのは、まあ我慢できます。これまでそういう賃金テーブルで働いていて、50代前半は恵まれていたのは間違いないからです。

 問題は、ヒラ社員になったことで、与えられる仕事に手応えがなくなったことです。チームを率いて結果を出すことが管理職の醍醐味だと考えていたので、一人のメンバーとして協力することに慣れていないのかもしれません。まだ働き続けたいので早期退職は考えていません。65歳までの心構えを、上田さんに教えてもらえればと思います。

(56歳、男性、会社員)

上田準二:いよいよサラリーマン人生の「新天地」に入ったんだね。管理監督するマネジメントという立場から、一種のフリーランサーになったと考えて、これまでの経験を存分に活用して働いてください。

小笠原啓(日経ビジネス編集):40代半ばの私からすると、自分が10年後、どんな心境で役職定年を迎えるかやや心配です。会社に勤めている以上、多くの人がいつかは通る道なのでしょうが。

上田:相談者さんがお勤めの会社は従業員5000人以上の大企業のようだね(注:投稿時に企業規模もお聞きしています)。この規模の会社であれば、新卒で入社した社員が全員課長になって、部長に昇格し、役員に就任するなんてことはまずあり得ない。一流企業になればなるほど役員のポストに就ける人の数は限られるから、どこかのタイミングで役職定年の対象になる。

 だから、自然体でそのときを迎えればいい。相談者さんも、そこについては割り切れているんだろうね。肩書に付いている手当が減ったことについては納得しているようだから。

小笠原:悩みは、立場が変わったことによる仕事の手応えのようですね。

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