上田準二さんの「お悩み相談」。今回は41歳の男性中間管理職から。緊急事態宣言下で社員に自粛を求めているにもかかわらず、社長など経営陣が会食を繰り返していることに憤りを感じているようです。上田さんは「社長宛てに『親展』で要望を送ってみよう」と助言します。果たして効果はあるのでしょうか?

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>>悩みの投稿<<

悩み:緊急事態宣言中にもかかわらず、社長以下役員が会食を繰り返しています。社員に自粛を求めておきながら自分たちには適用しないという、ダブルスタンダードに憤りを覚えます。社内での感染拡大を防ぐにはどうすればいいでしょうか。

 教育関連産業に勤めている中間管理職です。本社は東京にあり、緊急事態宣言が明けたと思ったらまん延防止等重点措置になり、東京五輪に合わせるようにまた緊急事態宣言が出ました。にもかかわらず、社長以下役員が連れ立って会食に行っているようなのです。

 午後6時すぎになるとちょっとタイミングをずらして本社の玄関前に集まり、タクシーに乗ってどこかへ消えていきます。喫煙所などで、昨日の料理はどうだったかなどと話しているので、会食しているのは間違いなさそうです。この前は、「あの店は11時まであいていて酒も飲めるから今度行ってみよう」などと言っていました。

 役員ともなれば、社外との打ち合わせなどで外せない会食もあると思います。一方で、社員に自粛を求めておきながら、自分たちには適用しないというダブルスタンダードには憤りを感じます。私はまだワクチンを打てていないので、感染する恐れもあります。どのように対応すればいいか、アドバイスをいただければと思います。

(41歳 男性 会社員)

上田準二:言語道断だよ。新型コロナの収束が見えない状況で、取り巻きを連れて大勢で飲食店に行っているんでしょ。しかも、会社の前で待ち合わせしていくなんて。この社長のコモンセンス、常識が疑われるよね。投稿されたのは7月のようだから、考え直してくれていたらいいんだけど。

小笠原啓(日経ビジネス編集):1年以上も自粛が続いていて、やや疲れてきましたよね。緊急事態宣言になれてしまったというか。8月に入ってから全国で感染者数が急拡大している背景には、そういう深層心理がある気がします。

上田:でも同情はできないでしょう。政治家や行政府の幹部などが夜遅くまで飲食店をはしごしたり、大勢で歓送迎会をしたりしたことが発覚したら、感染者が出なくても世間から指弾される。辞任を求められることすらある時代ですよ。社長は会社の中で率先垂範する立場なんだから、部下に対して示しがつかない。自分だけ指示の圏外にいると考える経営者は少なくないけど、どうしてそんな心境になれるのか。

 相談者さんの会社に外部通報制度があるのなら、今すぐに状況を伝えた方がいいですね。この会社は社員に自粛を求めているんでしょう。経営陣の行動がそのルールを逸脱して社員の不安や不信を招いているのなら、一刻も早く是正する必要がある。

小笠原:投稿時に書き込んでもらった情報によると、会社の規模はそれほど大きくなさそうです。

上田:となると、社外のルートには頼れないかもしれない。

小笠原:だからといって対面で抗議するのは難しいでしょうね。電子メールを使うと、今度はどこかに証拠が残ってしまいそうです。

上田:こういうときは、昔ながらの手法が役に立つ。匿名の差出人から、社長宛てに「親展」で手紙を出すんだよ。

続きを読む 2/2 秘書ですら開封厳禁、必ず社長が最初に目を通す

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