上田準二さんの「お悩み相談」。今回のテーマは新型コロナワクチンの「職域接種」について。相談者の女性は、職場で根拠のない発言を繰り返す同僚への対応に苦慮しているようです。上田さんは「ワクチンを接種したかどうかで職場を分断してはいけない。人のふり見て我がふり直そう」とアドバイスします。

※読者の皆様から、上田さんに聞いてほしいお悩みを募集しています。仕事、家庭、恋愛、趣味など、相談の内容は問いません。ご自由にお寄せください。

>>悩みの投稿<<

悩み:勤務先で新型コロナワクチンの職域接種が始まりました。社員にとってはありがたい仕組みですが、懐疑的な一部の人の声が大きくなり職場の雰囲気が悪くなっています。根拠が分からない情報に、どう対応すればいいでしょうか?

 勤務先の金融機関で新型コロナウイルスの職域接種が始まりました。自治体の大規模接種などと比べて予約が取りやすく、私たち社員にとってはとてもありがたい仕組みです。

 一方でワクチンに懐疑的な一部の人の声が大きくなり職場の雰囲気が悪くなっています。「ワクチンを打つと不妊の原因になる」とか、「効果に比べて副作用が強過ぎる」など根拠が分からない情報を強調するのです。無視すればいいと分かってはいても、何となく意欲がそがれてしまいます。

 ワクチン接種は法律で定められた義務でないことは理解していますが、同じ職場で働く方にはできれば全員に打ってもらいたいと思います。どのようにすればいいでしょうか。

(46歳 女性 会社員)

小笠原啓(日経ビジネス編集):7月に入って新型コロナワクチン接種のペースが一気に加速しましたね。日経BPでも職域接種が始まり、私は先日、オフィスの会議室で1回目の接種を受けました。上田さんはいかがですか。

上田準二:初回は6月だったから、この記事が掲載される頃に2回目を受けることになるのかな。抗体が増えるまでにはある程度のお時間がかかるらしいから油断はできないけれど、ワクチンの話題は前向きでいいよね。ようやく新型コロナ対策の切り札が登場したという感じがする。

 そういう雰囲気に水を差すのはいかがなものか、というのが今回の相談の本質かな。相談者さんが書き込んでくれたように、多くの人はワクチンを待ち望んでいたのでしょう。一刻も早く接種する手段を必死に探したり、予約が取れなくて大騒ぎしたりしたぐらいだからね。そうした状況で、医学的な根拠のない噂を流布するような人は少数派なんじゃないかな。

小笠原:先行した諸外国の例を見ると、人口当たりのワクチン接種率が高まるにつれて新規感染者数は減少傾向を示しています。感染力が高いとされるインド型の変異ウイルス(デルタ株)は気がかりですが、ワクチンが重症化を防ぐ効果はありそうです。

上田:そうだよね。自分が感染する、あるいは感染させるリスクを下げたいなら、できるだけ早くワクチンを打つというのが正しい判断だと思うけどね。意欲がそがれるというのは考え過ぎでしょう。根拠のない発言は毅然した態度で無視して、まずは自分の考えに従って接種しましょう。

続きを読む 2/2 ワクチン接種は法的な義務じゃないけれど……

この記事はシリーズ「お悩み相談~上田準二の“元気”のレシピ」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。