上田準二さんの「お悩み相談」。今回は新型コロナに感染してしまった30代の男性から。同僚は慰めの声をかけてくれるそうですが、後ろめたい気持ちが拭えないと言います。上田さんは「外回りの営業を買って出るなど、積極的にカバーしよう」と励まします。

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>>悩みの投稿<<

悩み:新型コロナに感染し、職場に迷惑をかけてしまいました。仲の良い同僚は「たまたまあなたが最初だっただけ」と慰めてくれますが、後ろめたい気持ちが消えません。リモートワークで面と向かって謝ることができず、どうやって関係を修復すればいいか悩んでいます。

 新型コロナに感染し、職場に迷惑をかけてしまいました。これまで通り仲間と楽しく働きたいのですが、どのように関係を修復すればいいのか悩んでいます。

 家の外では常にマスクを着用し、手洗い消毒は欠かさなかったのですが、どこかに気の緩みがあったのかもしれません。朝起きたら体がだるかったので在宅勤務に切り替え、熱が出てきたためPCR検査を受けました。検査結果は陽性。すぐに上司に連絡したところ、「職場での接触者を特定する必要があるから、どこに立ち寄ったか、誰と話したかを詳しく報告するように」と言われました。結果として複数の同僚がPCR検査を受け、感染拡大を防止するために、部署全体としてリモートワークを徹底することになりました。

 仲の良い同僚は「たまたまあなたが最初だっただけ、気にする必要はないよ」と慰めてくれましたが、後ろめたい気持ちは消えません。リモートワークなので、上司や部下がどう思っているかはうかがい知れず、面と向かって謝ることもできません。どうやって関係を修復すればいいか、ご意見をいただきたいと思います。

(30代 男性 会社員)

小笠原啓(日経ビジネス編集):東京都などは緊急事態宣言が続いている一方で、一時期と比べて新型コロナの新規感染者数は落ち着いているようです。でも、ワクチンが行き渡るまでは油断できないですね。

上田準二:僕にとっても他人事じゃないよ。健康を維持するためにゴルフや散歩はするけど、ワクチンを打つまでは人混みには行けないな。変異ウイルスが次から次に登場しているから、手洗いやマスク着用を徹底し、3密を注意して避けていても感染を避けられない。道ですれ違っただけでも感染する可能性があると考えた方がいいのかもしれないね。

 従って、同僚がかけてくれた言葉は慰めじゃなくて、ごく一般的なコモンセンスだと思うんですよね。対策をとっていたとしても、誰がいつ、どこで感染しても不思議じゃない。「たまたま」あなたが最初だっただけで、特に謝罪する必要なんてないでしょう。

小笠原:上田さんの周囲でも感染した方は増えていますか。

上田:この前、よく知っているかつての部下が感染したと聞いたね。既に退院して通常勤務に戻ったらしいから一安心だよ。

 だけど不思議なのはここから。彼の同僚の話では、感染前よりむしろ積極的に仕事に取り組むようになったらしい。

小笠原:新型コロナで苦しんだはずなのに?

上田:どうやら本人は、「新型コロナに一度感染して抗体ができたはずだから、どうしても対面営業が欠かせない場面では、ぜひ私を使ってください」と言っているらしい。複数人が集まる会合や長距離の出張などは会社が禁止しているんだけど、ビジネス相手に呼ばれたら仕方がない場面もある。そういう状況で自ら名乗り出てくれるから、上司や同僚はとても助かっているらしいよ。

 変異ウイルスが登場しているから2度目の感染リスクはゼロではない。素人が生半可な知識で安全だと思い込むことほど、危険なことはない。上司もそのことは十分に理解していて、決して無理はさせないという。でも、会社全体が暗くなりがちな状況で、明るく振る舞ってくれる人がいると救いになるよね。

続きを読む 2/2 「明日は我が身」、感染者を責めるのは筋違い

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