上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、システム会社から取引先に常駐している女性から。別の業務で同じ取引先に常駐している先輩社員が、仕事を指示する立場にないにもかかわらずあれこれ干渉してきて困っています。上田さんは「『指示』ではなく『アドバイス』として聞いてみたら?」と助言します。

※読者の皆様から、上田さんに聞いてほしいお悩みを募集しています。仕事、家庭、恋愛、趣味など、相談の内容は問いません。ご自由にお寄せください。

>>悩みの投稿<<

悩み:業務請負で取引先に常駐しています。取引先には別の業務で常駐している先輩社員がいますが、業務内容が異なり私に指示する立場にないにもかかわらず、あれこれ指示してきて困っています。どうしたらいいでしょうか。

 上田様、大竹様、そのほかのスタッフの皆様、いつもコラムを拝見し、アドバイスを自身の生活に落とし込んでおります。ありがとうございます。

 私は中小のシステム開発会社に4年勤め、現在、エンドユーザーの職場に常駐しております。契約上は自社とお客様の業務委託契約なのですが、実際はお客様(管理職、現場のスタッフの方々)から仕事の指示を直接受けており、また勤怠管理もお客様が行っており、実質的に派遣契約に近い状態で働いております。そのため、指揮系統と責任の所在が曖昧で、自社の営業(上司)に相談しても、「そこをうまくやってよ」と言われてしまいます。

 また、同じお客様に別案件で入っているベテラン社員(40代後半の男性)がおります。この方は契約も指揮系統も役割も私とは異なるのですが、私の業務に口を出してきます。例えば、既にお客様と私で作業内容や手順を固めた仕事について、「この方法でやって」と言ってきます。

 先述の通り、ただでさえ指揮系統・責任の所在が曖昧なため、この先輩社員に「先輩が指示してきた方法は誰からの指示ですか」と確認をするのですが、「何でそんなことをお前に話さないといけないのか」と言われ、困ってしまいます。どこで私の案件を知ったのかと聞いても、同じように答えていただけません。また、ベテランでお客様とのつながりが深いため、勝手にお客様と話をつけ、私の仕事を作ったり、詳細を固めてしまったりということもあります。

 しかし、口をはさむ一方で責任を取ることはなく、何か起こると「お前がみんな悪い。もう知らない」と怒ります。先輩は恐らく、私の仕事に不安があるが故にこのような行動を取るのだと思います。しかし、もしお客様から私へのクレームが先輩の耳に入った故の行動なのでしたら、今後のことを考え、自社の上司を通して私に直接指摘をいただきたいと考えております。

 また推察ですが、先輩は自分が関わっているお客様については、役割の垣根を越えてできる限りのことをして差し上げるのが大事だと考えている様子です。

 この状況の中で、お客様の役に立ち、私自身が成長する方法があれば、ご指導いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

(27歳 女性 会社員)

上田準二:このような悩みはきっと多いよね。この方もシステム会社にお勤めとのことですが、この業界では似たような状況がよく起きていると思いますよ。

 多岐にわたる業務について、同じシステム会社から複数の人材が常駐するという状況ですね。派遣か、業務請負かという契約の違いはあるでしょうが、実態として、お客さんの企業の中に入り込んで仕事をしていく中で、誰かがリーダー役となってスタッフの世話をするということはあると思います。

 さて、その中であなたが置かれている状況をどう考えるか。

大竹剛(日経ビジネス編集):直接の上司ではないのに、あれこれ指示を出されて困っているようです。

上田:指揮系統と責任の所在が曖昧で困っているようですね。特に、同じ会社に別の仕事で常駐している先輩社員からの指示に困っている。

 この先輩社員は業務委託を受けている取引先との関係が長く、きっと、取引先からも一定の信頼を得ているのでしょう。先輩社員の立場に立てば、その信頼を裏切らないように、自分の仕事以外でもしっかりとサポートをしておきたい、という思いが強いのではないでしょうか。あなたが鋭く察している通りです。

 あなたの悩みは、突き詰めれば誰の指示を聞いてよいのか分からないということですよね。指示を出してくるのは、直接の上司、常駐先の社員、この先輩社員です。仕事やあなたが置かれている状況を考えると、指揮系統をすぐに整理して、責任の所在も明確にすることは難しいでしょう。

大竹:直接の上司に聞いても、「そこをうまくやってよ」と言われてしまっているようですし……。

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