上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、責任を部下に転嫁し、ヒステリックにわめき散らす上司に悩む女性から。転職してきたこの上司は、経営陣からはかわいがられているようで、対応に困っています。上田さんは“最終手段”も用意しつつ、まずは「いなす」ことを考えた方がいいとアドバイスします。

※読者の皆様から、上田さんに聞いてほしいお悩みを募集しています。仕事、家庭、恋愛、趣味など、相談の内容は問いません。ご自由にお寄せください。

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悩み:転職してきた上司のパワハラチックな言動に困っています。責任を転嫁し、ヒステリックにわめき散らす上司にぼうぜんとしています。どうしたらいいでしょうか。

 上田さん、初めまして、こんにちは。いつも楽しく拝読しております。特に馬が合わない上司についての回答はとても参考になりました。最後の段落には笑いと、考え方の軸になる部分の両方があり、残り長い会社員人生を生き抜くためにも実践したいと思います。

(編集部注:海外駐在で現地の上司と衝突、“馬を合わせる”やり方は?

 同じような内容になってしまいますが、さらにアドバイスをいただければと思います。私は現在外資系メーカーに勤める者です。転職で入社してきた上司は自分のミスを私だけでなく、他人に転嫁するタイプです。このような上司は実に初めてで、今までハムスターのように一生懸命歯車を回してきた自分としては、驚きのあまりぼうぜんとしてしまいました。

 しばらくぼうぜんとした後はものすごい怒りを感じ、やり取りをメールに残すなどの防衛策を取るようになりました。これがよくなかったのか、上司はよりヒステリックにわめき散らすようになりました。

 当然、同僚は皆、彼女を敵視するようになり、私に同情してくれます。しかし、経営陣は汚れ役のように嫌われる彼女をかばい、私たちのような下の者を邪険にします。このパワハラチックな(暴行はしないけど怒鳴り散らすような)上司を、このまま放っておいていいでしょうか?

 上田さんはパワハラチックな上司に対して、どのように接してきましたか? どうか、アドバイスをよろしくお願い致します。

(31歳 女性 会社員)

大竹剛(日経ビジネス編集):今回の相談者は女性ですが、言葉のパワハラをしているという上司も女性のようです。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングス(現ファミリーマート)の代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味はマージャン、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

上田準二:まずね、あなたは、パワハラをするような人間はどういう人間か、相手を知ることが必要です。どの会社にもパワハラをする人はいるわけです。あなたも分かっているかもしれませんが、パワハラをする人は基本的に弱い人です。

 誰かに攻撃されるのではないか、自分のミスを指摘されるのではないかと、いつも神経をとがらせて気にしている人です。大竹さん、犬を飼ってますか?

大竹:え、犬ですか? 大好きですが、残念ながら飼っていません。

上田:弱い犬ほど、わんわん、きゃんきゃん、ほえるでしょう。

大竹:なるほど。

上田:それと同じで、パワハラをする人の精神というのは、犬に例えれば小型犬です。ましてこの上司は、ほかの会社から転職してきたわけだから、余計に警戒心が強い。あなたたち部下からなめられたくない、軽く見られたくない、上司としての能力を示さないといけない、もっと敬意を払ってほしい、と常に神経を張り詰めている。そういうタイプなんですよね。

 だから、あなたはまず、この上司がそういうタイプの人間だということを認識してください。それができれば、あなたの気持ちは少し晴れると思います。

 さて、相手を知ったはいいけれど、どう対処するのか。

続きを読む 2/2 正面から向き合わない会話術は?

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