負の記憶は常に記憶によみがえる、だからこそ前を向こう
大竹:上田さんは、働いていたころを懐かしく思うようなことはありませんか。
上田:僕自身はどちらかというと楽しかったことよりも、失敗したことや苦しかったこと、人との関係において非常にマイナスだったことを思い出すね。時折、記憶によみがえってきてきますよ。この方も恐らく、やはり負の部分が常々頭に浮かんでくるんでしょう。これは、誰しも一緒なんですよ。
だからこそ、これからの人生はそういうつらいことではなくて、どうしたら楽しく過ごしていけるかにエネルギーを注ぎましょう。
大竹:最近は成果主義の世の中ですから、組織への貢献度合いにポストが見合わないと、すぐにポストを剥奪(はくだつ)されるようになっています。何となく管理職になっていくという一昔前の日本企業のような状況ではなくなっています。
上田:日本の企業も、だいぶ欧米式になってきましたよね。会社に入って与えられたミッションをこなして、昇進していくということよりも、最初から自分の能力を売るという感覚が強くなってきました。
欧米では、働く側はみんな割り切っているから、出世する、しないじゃなくて、自分の能力がその企業にとってどれだけの価値があるか、ということでポストが決まって、報酬も決まる。日本もだんだんそうなってきているということですね。
そうなると、いろんな働き方をする人が出てきます。これまで通り出世を目指す人もいれば、そうでない人もいる。ただ、いずれにしても大切なのは、人生トータルで考えることです。社長になってもひどい目に遭って、解任されたり、あるいは自分から辞めざるを得なかったり。人生をトータルで考えれば、何がいいかは本当に最後まで分かりませんよ。
だからこそ、あなたも一度、客観的に自分自身と世間を見直してみてください。きっと、過去をリカバリーできると思いますよ。
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*この連載は毎週水曜日掲載です
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