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上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、メンタルを病んで半年休職した経験のある27歳男性の悩み。職場復帰後1年あまりたっても大きな仕事を任せてもらえないのは、休職していたからではないかと気をもんでいます。上田さんは、仕事を任せてもらえる“オーラ”を身につける方法をアドバイスします。

悩み:新卒で入社後、メンタルを病んで半年間休職しました。既に復帰して1年が過ぎ、問題なく働くことができています。ただ、大きな仕事を任せてもらえないのは休職したせいではないかと心配になります。どうやってチャンスをつかんだらいいでしょうか?

 新卒採用で入社した後、家庭のトラブルで精神的にダメージを受けてしまい、半年間休職してしまいました。治療が進み、昨年12月に復職から1年が経過して、特に問題なく業務をできています。弊社ではメンタルヘルスに対する理解を深める取り組みや、働き方改革による残業を減らす取り組みがなされています。また、上司や同僚も病状を心配して業務の調整をして下さっていて、ありがたい限りです。

 それでも、本音としては病気を口実に大きな案件を任せてもらえず、チャンスを逃してしまったのでは? と疑問に思ってしまいます。病気のハンディキャップがある中で、どうやってチャンスをつかめば良いのでしょうか。何か心構えがあればアドバイス頂きたいです。

(27歳、男性、会社員)

上田準二:27歳と若いし、会社もいい会社のようだ。働き方改革で残業を減らす努力もしている。その上、かつてダメージを受けた精神的な病についても配慮してくれている。こんな好条件の環境に恵まれていると思いながら、一方でかつての病気のせいで大きな仕事を任せてもらえていないのではないかと疑問を持っている。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングス(現ファミリーマート)の代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味はマージャン、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

 まずは、そんなことに疑問を持たないこと。27歳で若いという感覚はあなたにはないかもしれないけれど、これからたくさんの出会いが仕事で待っているよ。僕から言わせれば、あなたにはいっぱい、いっぱい、世の中のために働いてもらいたい。その間に、チャンスをつかむこと。

 チャンスが巡ってきたとき、あなた自身が過去の病気のことを気にしていたら、「自分は大きな仕事はできないんじゃないか」と気後れしてしまう。周りの人も、大きな職務、仕事を任せたいと言いづらくなる。だから、まずはそんな疑問は持たないことだね。

 じゃあ何をするのか。この相談室でも何度も皆さんにお話ししていますが、「元気、勇気、夢」ですよ。まだ27歳、若いんだから、元気、勇気、夢を前面に出す努力をしましょう。そういったオーラが出てくれば、上司も、「君、やってくれるか」と言ってくるよ。

 会社の環境には全く問題はないのだから、それをありがたいことだと感謝しつつ、自ら元気を出してスキルを積んでいこうと考えてみよう。常にスキルを上げていこうという意識を持って日々の仕事に取り組んでいけば、その姿が周囲から認められて、任せられる仕事も増えてくるよ。

大竹剛(日経ビジネス編集):休職期間は半年。長い人生を考えれば、さほど長くはないですよね。復帰して問題なく業務もできているそうです。あとは明るさ、元気だけということですか。病気のハンディキャップという考えが、どうしても頭によぎるのでしょう。でも、そこは意識的に元気を前面に出した方がいいということですね。