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上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、自分に対する会社の評価が不当だと悩む51歳の女性から。降格によって給与も大幅な減給となり、モチベーションが大きく低下しています。そんな状況に対して、上田さんは「まずは笑顔で」と自己防衛の方法を助言した上で、会社側の問題点を指摘します。

悩み:別の昇格者を作るために、不当に降格、減給されました。理不尽な評価にモチベーションが上がりません。どんな心構えで仕事に向き合えばよいでしょうか。

 春から降格減給になりました。月給で14万円減。年収の20%以上減です。パワハラで退職した上司による私の評価を活用して、別の昇格者をつくるために私を降格させたようです。当初は自分の能力不足が原因だと思いましたが、調べれば調べるほど、理不尽で不当なことが判明しました。

 労働センターや弁護士に相談しましたが、こういうケースの裁判は難しいと言われました。組合も御用組合で役に立ちません。

 起業も考え、いろいろと準備を始めています。ただ、会社の理不尽さや不当な評価を平気でする今の上司や会社に対してどう対応すべきか、モチベーションも上がらず、淡々と業務をこなす毎日です。こういうときの心構えややり過ごす術(すべ)を教えてください。

 今は外部との人脈づくりに力を入れていますが、恐らく会社としては来期も降格にしてさらに給与を下げ、私を辞めさせようとすると思います。対処方法についても教えていただけますでしょうか。

(51歳、女性、正社員)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングス(現ファミリーマート)の代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

上田準二:まず基本的に、誰かを昇格させるために誰かを降格させるという人事をする会社があるということが、僕には信じられない。降格は降格で、あくまでもその人に対する評価であって、誰かを昇格させるために降格させるなんていう人事考課は、あってはならない。あなたがおっしゃるような人事をしているのなら、この会社は普通ではないと思う。

 会社は来年以降もあなたを降格させ、さらに給与を下げて辞めさせようと画策していると、あなたは考えていると考えているようだね。では、こういう現状からどう脱却するのか、それを考えないといけない。

大竹剛(日経ビジネス):そうですね。起業も考えているようです。

上田:会社があなたを辞めさせたいと考えていると感じるのであれば、余計にここは、うそでもいいから、表面的には明るく元気に笑顔で仕事をしたほうがいい。淡々と仕事をこなす、と書いてあるけれども、淡々としていてもいいから、笑顔を忘れないようにしましょう。