ベテランの「うるさ型」は組織の中で必要だ

上田:あなたの役割は組織の中で、ものすごく機能しているということです。

 現場では、アウトソーシングが普通になっていると言っていたでしょう。あなたが言うように、あなたが若かったときには当たり前だった細部の技術的な詰めを理解している人が少なくなっているのは確かでしょう。自分で手を動かさないと分からない、身に付かないことも世の中には多いですから。

 だから、どうしても細かな不具合などを見落としがちになる。そうならないように、あなたは既に現場を支えているんです。「うるさ型」と思われるのは、しっかりと役目を果たしているからです。

 僕もファミリーマートにいた頃、店舗を急ピッチで増やした時期がありました。当然、納期が問題になります。店舗開発の担当者は当然、早く出そうと焦るわけです。

 出店の際には、店舗物件の開発をやっている専門の会社にアウトソーシングする場合もあります。ところが、そうしたアウトソーシング先にはないノウハウを、古参の社員が持っているんです。

 どこに出入り口を作るか、駐車場をどこにするるか、あるいは売り場をどのようにゾーニングするか……。古参の社員は昔から自分で足を運んで、自ら敷地の状況を見て、これら全てを判断してきました。だから、骨身に染みているわけです。

 ところがアウトソーシングばかりしていると、出来上がった店舗を見てみたら、店舗の入り口が見当違いのところにあったり、ゾーニングを間違えて什器(じゅうき)がぐちゃぐちゃ置かれていたり、そういうことが起きかねない。

 だから、役職定年になったような古参の社員に、店舗開発の申請書をチェックさせたんです。現役の開発担当にとっては、邪魔ばかりしているように見える。チェックに時間がかかって、競合相手に物件を取られてしまうこともある。

 だけど、経営の立場から見れば、それでいいんです。古参の社員が注意してくれたおかげで、出店後の大失敗リスクを減らせるわけですから。ダメな店舗を出して、1年もしないうちに閉鎖ということになったら、5000万〜6000万円の損失につながるからね。

大竹:なるほど。

上田:必要なんです。あなたのような存在が、会社にとっては。だから、あなたもそれを、「こんな仕事は嫌だ」などと思わないでください。あなた方は、組織の中でしっかりと役に立っているんですよ。

大竹:むしろ、そこに誇りを持ってほしい?

上田:そうです。ネガティブな思いを抱くのではなく、ポジティブに考えましょう。そうすればあと10キロ、走るのが楽しくなりますよ。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
■講師:小林俊介氏(みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト)
■モデレーター:森 永輔(日経ビジネスシニアエディター)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
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