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上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、デリカシーがない先輩との付き合い方に悩む30歳の女性から。思ったことをズケズケと言い、周囲を傷つける先輩とうまくコミュニケーションを取る方法とは? 上田さんは「ただ受け止めるだけでいい」とアドバイスします。

悩み:ジョブトレーナーの上司との付き合い方に悩んでいます。彼女(50代)は相手を傷つけるようなデリカシーのない発言が多く、私もストレスが積み重なり、うまくコミュニケーションが取れません。どうしたらいいでしょうか?

 こんにちは。いつも上田さんの温かみのある叱咤(しった)激励のお言葉に励まされております。さて、相談したいのは、職場の先輩との付き合い方です。私は6年前に民間企業から公務員に転職しました。昨年の人事異動で新しい職場に移ったのですが、ジョブトレーナーの先輩(50代女性)との付き合い方で悩んでいます。

 その方は常に周りに気を使っているような方で、私が分からないことがあって質問すると、時間をかけて調べて答えてくださるのですが、デリカシーのない言動も多いのです。例えば、普段はきちっと仕事をされる方が業務過多で、ちょっとしたミスをしたときに、「〇〇さんのこと信用できないわぁ」と他の職員に大声で話す、というような感じです。

 もちろん、私自身に対しても、心無い言動をすることは1度や2度ではなく、少しずつストレスが積み重なっていたのですが、ある日とうとう事件が起きてしまいました。仕事の進め方で私は先輩と対立してしまったのですが、その際に先輩から「そんなんじゃ昇任できないわよ」と言われ、大変傷ついてしまいました(私は今年、昇任試験を控えています)。

 あとで、上司を通じて謝っていただいたのですが、その時以来、今までためてきたものが一気に堰(せき)を切ったように、先輩と接するだけでストレスを感じ、うまくコミュニケーションを取れなくなっています。

 私はまだまだ先輩に教わらないとできないことも多く、また、社会人として、ストレスをコントロールして、合わない人ともうまくコミュニケーションを取っていくことはチームのために必要だと、頭では分かっています。しかし、不器用な性格であるため、行動に移せません。もしよろしければ、合わない人、ストレスを感じてしまうような人と、うまくコミュニケーションを取る方法や心構えについて、アドバイスいただければ幸いです。

(30歳 女性 公務員)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングス(現ファミリーマート)の代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

上田準二:まず、どんな組織、どんなチームでも、やはりどうしても生理的に合わないだとか、性格的に合わないとか、嫌いとか、そんな人は必ずいます。いつの時代でも、どの組織でも。みんな好きで仲良しなんてありえない。

 だけど、一緒にやっていかなければならないというのが、世の中です。あの人と生理的に合わない、あの人の物の言い方を受け入れられない、ということで悩んだら、おしまいです。

 おそらく、このジョブトレーナーは、悪気があってそういう発言をしているのではないと思うよ。相手をたたこうとか、潰そうとか、そういうことは思っていないでしょう。ただ、自分の発言を相手がどう受け止めるかということを考えられず、思ったことがポーンと口から出るタイプなんですよ。きっと、知識があり、仕事もできるのでしょう。だから余計に、しかもジョブトレーナーですから、あなたに対してはちょっとしたことでも気になったことを、思ったままの表現で口に出してしまうのではないかな。