相手を「ただ受け止める」というコミュニケーション術

上田:「ああしろ」「こうしろ」といったことを言われて、その通りにしようと行動するのではなく、ただ、受け止める。実際に行動に移すことを考えるのではなく、その場の相手とのコミュニケーションを円滑にすることだけを考えればいいんです。行動に移すかどうかは、そのあと考えればいい。

 相手の言葉を受け止めて、相手と会話をしてあげる。相手を拒絶するのではなくて、何でそんなことを言うのか、少し寄り添って聞いてあげる。

 相手が「あなたは信用できないわ」と言ったら、「私は信用されたいんです。どうしましょう?」と聞いてみる。「昇任できないわよ」と言ったら、「えぇ! 昇任したいです。どうしたらいいですか」と聞いてみる。

 そうすれば、相手は得意がって話してくれるよ。その話が有意義なものだったら、あなた自身も自然と納得して、実質的な行動につながっていくものです。

大竹:苦手な人の言葉を受け止めていたら、自分の心の中がいやな言葉でいっぱいになって、もっとストレスがたまってしまわないでしょうか。

上田:相手に従わなきゃいけないとか、跳ね返そうとか思うからストレスがたまるんです。抱え込むのではなくて、ただ吸収して、分散させてしまう。

大竹:相手の言葉を右から左に流してしまうというか、馬耳東風というか。

上田:馬耳東風で聞こうと思ったら、相手にも分かっちゃうよ。

大竹:うーん、難しいですね。抱え込むのではなくて、吸収するだけ。

上田:こう言えば分かるかな。相手の言う通りに行動しようと思って聞くのではなく、ただ聞いてあげるんです。前提として、何か行動に移すために相手の話を聞くのではなく、ただ聞いてあげる。その場のコミュニケーションを円滑にするために。相手は、「彼女に言った」ということで満足するものだから。ただ、それを聞いてあげるだけでいいんです。

大竹:そういう境地に到達するには、訓練が必要そうです。ただ、それができれば、どんなことでも怖くないですね。

上田:今30歳。この先の人生は長いよ。今から、そういう気持ちで接することができるように相手との会話をちょっと工夫してみても損はないよ。ジョブトレーナーの彼女も、決して悪い人じゃないはずです。否定的な対応をされるとどんどんテンションが上がってしまうタイプだけど、こちらが「うんうん」「ひゃーっ」とか笑いながら聞いていると、彼女もだんだんいい人になってくる(笑)。

大竹:ただ、中には本当の「悪人」もいたりして(笑)。意図的に相手をおとしめるような発言をしているタイプが。

上田:中にはいますよね。多くはいないけど。悪意を持って、相手をたたいてやろうというタイプが。だけど、このジョブトレーナーは相談の文面からしても、そういうタイプじゃない。「あ、こいつは悪人だな」っていうのは、見れば分かるものだよ。本当の悪人が現れたら、そこには近づかないほうがいい。

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2/22ウェビナー開催、ウクライナ侵攻から1年、日本経済「窮乏化」を阻止せよ

 2022年2月24日――。ロシアがウクライナに侵攻したこの日、私たちは「歴史の歯車」が逆回転する光景を目にしました。それから約1年、国際政治と世界経済の秩序が音を立てて崩壊しつつあります。  日経ビジネスLIVEは2月22日(水)19時から、「ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済『窮乏化』を阻止せよ」と題してウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは、みずほ証券エクイティ調査部の小林俊介チーフエコノミストです。世界秩序の転換が日本経済、そして企業経営にどんな影響を及ぼすのか。経済分析のプロが展望を語ります。視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。 

■開催日:2023年2月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:ウクライナ侵攻から1年 エネルギー危機は23年が本番、日本経済「窮乏化」を阻止せよ
■講師:小林俊介氏(みずほ証券エクイティ調査部チーフエコノミスト)
■モデレーター:森 永輔(日経ビジネスシニアエディター)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
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