全3936文字

上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、23歳年上の欧州出身の男性と結婚している39歳の女性から。結婚して10年、夫の連れ子である娘との関係に苦労し続けてきました。「金目当て」などと言われないよう、相続放棄をし、自分の仕事も軌道に乗せてきましたが、娘との関係は悪いまま。上田さんは「娘より夫婦の愛を大切に」とアドバイスします。

悩み:夫の連れ子である娘との関係に困っています。彼女は今年31歳で、私より9歳年下。当初から私を目の敵にし、結婚して10年たった今でも「金目当て」などと私を罵倒します。夫のことは心から愛しているのですが、どうしたらよいでしょうか。

 23歳年上の欧州人と結婚した者です。色々ありながらも10年仲良く暮らし、今も彼を心から愛し大切に思っています。ただ、今でも息苦しいのは、彼の娘に関してです。

 彼には今年31歳になったひとり娘がいます。彼は前妻と16年前に死別しており、私と出会ったのはその後ですが、彼の娘は元来パパっ子で母親の死後、父親にパートナー同然に扱われていたからか、付き合っていたときから私を目の敵にしていました。

 私と9歳しか年が離れておらず、私を敵視する気持ちは分かります。母親が亡くなったときに悲しみを表に出していなかったことや、父親に彼女(私ではありません)がいたことなどを考えると、母親からの愛情不足もあると思うのですが、父親や財産を私に取られたと思っているようです。

 私は争いになるのが嫌で、結婚のときに相続放棄にサインしていますし、10年の辛抱と思い、何を言われても、やられても「許す」と「感謝」という文字を額に書きながら、娘が自分の居場所と感じることができてこそ自立してくれると信じて、彼女優先の生活をしてきました。

 近年やっと信頼関係が築けたと感じ始めましたが、今年初めに、娘が近くのマンションを譲り受けたのを機に、彼女が26歳から数カ月使用していた部屋を一部整理したところ、それが気に食わなかったらしく、「不誠実」「金目当て」などと罵倒されました。彼女がひとり暮らしを始めてから4年間、その部屋には手を付けていませんでしたし、洗濯物も必要であれば私が畳む程度でした。

 私は今年40歳になりますし、周りの勧めもあって自分優先の生活を考え始めました。以前のように彼女のことばかり考えるのに疲れてきました。娘は元来キツイ性格で周囲もそれをよく分かっています。寂しさや不安からキツイ言葉が出てしまうのは分かります。しかし、常にそういう言葉や態度を向けられるのはしんどく、最近は動悸(どうき)などの症状も出るようになってしまいました。

 私は今後、大人になりきれない娘とどう向き合っていくのが正解でしょうか。人は変われませんので、何を言われても傷つかないよう、自分の考え方を変えるしかないのでしょうか。

 私は通訳とコンサルタントとして独立しており仕事はそれなりに軌道に乗っています。しかし、彼女からは常に「役立たず」というプレッシャーをかけられていたため、彼女が悪口を言えなくなるよう、「もっと大きなことをしなければ」「もっと稼いで夫に頼らないようにしなければ」といつも思ってしまいます。こんな私にアドバイスいただければ幸いです。

(39歳 女性 自営業)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

大竹剛(日経ビジネス):今回は国際結婚でかつ、年の差婚の女性の方からのお悩みです。悩みの原因は、23歳年上の旦那さんの連れ子である娘さんとの関係です。結婚当初から、この娘さんとの関係がうまくいっていなかったようです。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス元相談役):まずあなたは、旦那さんに今の娘さんとの関係を、こんな感じではっきりと相談しなければなりません。

 「私は私なりに義理の母親としての立場から、あなたの娘さんを温かく見守ってあげたいと思うけれども、会えばいつも彼女の方からひどい言葉を投げかけられます。従って、私は心身ともに変調をきたしていますので、彼女との交流はもう、やめさせていただきたいと思います」

 「彼女にも、『私が何も役に立っていないということを言うけれど、私はあなたのお父さんを誰よりも愛しています。これが、あなたのお父さんに対して、一番の役目を果たしていることなんです』とはっきりと話そうと思います」

 こんな感じで、まずは旦那さんに話してみてください。