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上田準二さんの「お悩み相談」。今回は15歳年上の同業者と付き合い始めて1年になる女性から。自分の成功談を一方的に話し続ける上から目線の態度に困っています。優しいところはあるけれど、この先どう付き合っていったらいいか。上田さんは「先回りしてほめてしまおう」と言います。どういうこと?

悩み:15歳上の同業者と1年ほど前から交際しています。優しいところもあるのですが、話を聞かず上から目線の態度にストレスがたまってきました。この先も交際していきたいのですが、どうしたらいいでしょうか。

 約1年前、知人の紹介で知り合った同業者と交際することになりました。年齢差は15歳、相手が年上です。最初は趣味も合い、私も相手に合わそうと努力をしてがんばっていたのですが、だんだんストレスがたまってきました。

 普段から人の話を最後まで聞かず、自分の意見をかぶせてくるため、大抵の話は中途半端で終わります。また、対抗意識があるのか、私が仕事でほめられたり、がんばったりしたことを聞いてほしくて話し始めると、つまらなそうにして「ふーん」とひとことだけ。その後は必ずと言っていいほど、自分の昔話で自慢できるエピソードを話し、俺の方がすごいぞと言わんばかりです。

 片付けができない、ふたつ以上のことを同時にできない、忘れっぽい、人の気持ちが分からないというタイプです。先日、海外旅行をしたとき、チケット類などが入ったポーチを彼に渡していたのですが、ホテルに置き忘れ、戻る時間もなく大変な思いをしたのですが、そのときも忘れたのは私のせいだと言わんばかりでした。

 普段の会話では、自分が知識豊富だとアピールしたいのか、難しい表現で話すので、私が「それなに?」と聞くと、「えっ!知らないの?」というような感じです。そんな態度に抗議したところ、「まあそう怒るなよ」とニヤニヤしています。

 旅行では時間が迫っていても、ダラダラ歩いて写真ばかりカシャカシャ撮り、しかし後からそのとき見たものを会話に出しても覚えていないことがほとんどです。見もしない写真を撮りに行っているだけの旅でした。

 優しいところもあり、席などは奥に座らせてくれたり、食べたいものを選ばせてくれたり、私の要望を聞いてくれることもあります。悪い人ではないし、できれば交際していきたいので、この彼とどのように付き合っていけばいいか教えてください。

(51歳 女性 専門職)

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。2019年5月末に相談役を退任。(写真:的野弘路)

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス元相談役):この女性は51歳、相手が15歳年上ということだね。

大竹剛(日経ビジネス):ということは66歳ですね。

上田:今からこの人の性格を変えるのは、なかなか難しいでしょうね。片付けができない、ふたつ以上のことを同時にできない、忘れっぽい、人の気持ちが分からない。だけど、悪い人じゃないから、できれば付き合い続けたい。

大竹:そのようです。

上田:彼女は彼を、よく分析しているよね。専門職と書いてあるけど、人を相手にする職業なのかな。

 いずれにしても、この相談内容を読む限り、この彼は、小学校や中学校時代の幼稚性、幼児性の一部分を持ったまま大人になった方のように思えます。ですから、あなたの交際相手はそういう幼児性を持った方だということを、もはや受け入れるしかありません。性格を今から変えるのは難しいから。

 つまり、母親になったつもりであやしてあげるぐらいの気持ちがなければ、この方との付き合いは長くは続かないでしょうね。