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いろいろな働き方があっていい

上田:働いた先でちゃんと好感を持たれているわけだから、このままでいいんです。あなたは常に、何でもいいから何かやっていきたいと。どんどんやったらいい。落ち着く必要はありません。もともと、あなたには「落ち着く」という価値観がないんだと、割り切ってもいいと思う。何でもこなせるんだから。

大竹:何でもまじめにやれるなんて、すごいですよね。

上田:これだけの種類の仕事をどれもまじめにやってきたというのだからね。何も悩む必要はありません。

 ただ、起業を勧められると言っていますが、起業はちょっと考えた方がいいですよ。

大竹:それはどうしてですか。

上田:すぐに飽きているでしょう。やはり、起業をする場合、「これは面白い」とのめり込んでいるものがあれば、その分野で自分が独立して会社を興すということはいいかもしれない。でも、今の状態で起業しても、すぐ飽きちゃうよ。

 もちろん、飽きることは悪いことじゃないですよ。あなたは次にまた別のことに挑戦して、まじめに取り組めるのだから。でも、起業をするなら、「これは自分で独立してでもやってみたい」という仕事に出合うまで、お待ちなさい。いろいろなことをやってみて、独立してやってみたいというものに出合ったら、そのときに考えればいい。今の段階で起業しても、それこそ「落ち着きたいから」ということが動機なら、失敗する可能性の方が高いと思う。

大竹:この方は、宝飾販売、福祉、工場の作業員……、本当に何でもやってきていますよね。ご自身でも書いていらっしゃいますが、「まじめ」というのが、最大の才能なのかもしれません。どこに行ってもしっかり仕事をこなして、信頼されて。

上田:派遣社員なんだよね。

大竹:そうですね。

上田:どこでもやれる能力があるんだね。

大竹:定職に就かなければ、どこかで正社員にならなければ、と焦っているのだと思います。

上田:「落ち着く」ということであれば、派遣を何年か続けてその仕事が気に入ったら正社員の道へチャレンジするということもあり得ると思う。その会社次第ということもあるけれど、気に入った仕事が見つかれば、その仕事で正社員になれる道を探ってもいいと思う。

 でも、社長とも仲良くなるくらい信頼されて、「戻ってきて」と言われても「魅力を感じない」から戻らないんでしょう? 正社員になろうと思ったら、なる道はこれまでもあったと思うよ。だけど、正社員になるより、何か新しいことをやりたくなっちゃうんだよ。

大竹:なるほど。

上田:いろいろな働き方があっていい。今のまま、あなたの生き方にあった働き方をしてください。むしろ、いろいろな仕事に巡り合って、どれも楽しめるというのは、あなたの才能だよ。そこらの正社員サラリーマンより、よっぽど世界観が広いかもしれない。それはきっと、家族にとってもいい影響を与えているのではないかな。

 いろいろなことを、まじめに、楽しくやったらいいんです。「落ち着かなくちゃ」という中途半端な動機でどこかの正社員になっても、きっとあなたは楽しめないよ。

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<第2章 自分に効く>
Q 成長できる「前の職場」に戻りたい/Q もうここで「昇格」は終わり?/Q いいかげん、ぎりぎり癖を直したい、など15個

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Q 安定した仕事を持つ男性の方がいい?/Q 出産のタイムリミットが近づいて/Q 年収も家柄も良いのに婚活失敗、など11個