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ユニー・ファミリーマートHD元相談役の上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、鹿児島の会社で働く25歳の女性から。仕事は楽しいが、男尊女卑の職場が苦痛といいます。「女性らしく」働くにはどうしたらいいか。上田さんは「『らしく』なんて考えるな。男性陣はあなたの実力を認め始めている」と言います。その理由は?

悩み:男尊女卑の職場で働くのが苦痛でたまりません

 鹿児島の会社で働いております。関東と違い、男尊女卑の習慣が強いのか、仕事は楽しいのに、働くことが苦痛に感じてしまいます。実績を作ったらたたかれたり、女性の意見は反映されなかったり、何もかも男性優先のやり方です。そんな会社にいる意味があるのか……とつい考えてしまいます。

 女性らしく、私らしく働きたいというのは間違っているのでしょうか?

(25歳 女性 会社員)

大竹剛(日経ビジネス):「九州男児」なんていいますが、鹿児島は男性の立場が強いのでしょうか。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス元相談役):この女性は、鹿児島の女性なのかな。

大竹:それはちょっと分からないですが、「関東と違い」と書いてあることなどを考えると、関東出身で鹿児島の会社に就職したのかもしれませんね。

上田:僕は、社会人になって就職して、鹿児島の方々との仕事上の付き合いや取り引きが非常に多かったんですよ。

大竹:どうしてですか?

上田:鹿児島は、肉の生産地ですから。

見習うべきは「薩摩隼人」より「薩摩おごじょ」だ

大竹:豚?

上田:豚、牛、それから鶏。鹿児島は畜産が盛んな県ですよ。よく行き来しましたね。ファミリーマートに来てからも、南九州ファミリーマートとのお付き合いがありました。

 鹿児島は、「薩摩隼人」という言葉があるように、男性の立場が強いような印象がありますが、実は鹿児島で強いのは「薩摩おごじょ」なんですよね。女性がものすごく頑張っています。「家を守る」という意識が大変強い。一方、男は「男」を権威のようにまとっているけど、西郷隆盛さんは別にして、実は皆さんが思うほど、女性より立場が強いというわけではないでしょう。

大竹:「男」を権威まとっているけれど……。

上田:実際は女性が仕切っているという場合も多いんですよ。ということなので、もし、この方が鹿児島出身なら、「薩摩の女性は芯が強い」と自信を持ってください。もし、この方が鹿児島出身ではなく、関東などの方だったら、「薩摩は女性がものすごく頑張る土地柄だ」と思って、男性に気後れしないでください。

 「実績を作ったら叩かれた」と言っていますが、実はそうではなくて、「この女性はやはりできるな」と男性陣があなたの実力を認め始めている証しだと考えてみてください。

大竹:「たたかれている」のではなく、逆に「認め始めている証し」だと。

上田:「あんた、そんなことをしよって」と言われたときは、それは褒め言葉と思ってください。「このおごじょはできるな」と認めていることの裏返しの言葉だと。鹿児島は、そういうお国柄なんだと。

 逆に、普通にやっていて何も言われなかったら、「私は成果を挙げているのに誰もまったく何も言ってくれない」と思うかもしれないよ。成果を挙げた途端に男性がなにか言ってくるということは、やはりあなたが実力をつけてきて無視できない存在になっている証なんです。

 昔からね、女性は仕事ができるものなのよ。だから、何か言われたら、それは褒め言葉と思った方がいいんです。ばんばんたたかれるようなことがあっても、気にする必要はありません。