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ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、コンサル出身の仕事ができない同僚(50代女性)の尻拭いをさせられて困っている32歳の女性から。しかも、上司はその女性をかばい、相談者が悪者扱いされています。上田さんは「距離を置くために、本心はともかく、まず謝るのもテクニックだ」と助言します。

悩み:仕事ができないコンサル出身の女性の尻拭いに困っています。しかも、上司はその女性をかばってばかり。どう振る舞ったらよいでしょうか。

 仕事ができない部下だけを優遇する上司に困っています。コンプライアンス関係の10人ほどの部署で働いています。その部署には、コンサルタント経験のある50代の女性が所属しているのですが、この方が、仕事の締め切りを守れない、および、遅延したときの連絡・リカバーができません。平均して、週に1度のペースで業務の遅延が発生しており、その都度私がフォローや関係部署に謝罪する事態が続いています。

 上司には、上記の状況を月末の小面談時に1年にわたり報告し、毎回「締め切りを守るか、できないときは締め切り前に連絡するように伝える」と約束していました。が、この1月に当該女性が「●●さん(私)にいろいろ指示されて、仕事が遅くなってしまう」と訴えたそうで、私は人事に呼ばれ、上司は「自分は知らなかった」と手のひらを返しました。

 私は上司に「そういうことであれば、私は業務が遅延していても、上司からの明確な指示がない限り手伝いません」と伝えたところ、「子供っぽい、嫌がらせか。彼女は(コンサルを経験していて)実力はあるはずだから、サポートしてあげなさい」と言われました。

 社会人としてのベースである“報・連・相”すらできない女性を注意せず、周囲の社員ばかりに負担を強いる上司に対し、ため息しか出ません。それでもこの女性や上司にうまく対応する方法があれば、ぜひご教示いただけないでしょうか。

(32歳 女性 会社員)

大竹 剛(日経ビジネス):今回は32歳の女性のお悩みです。コンサルティング会社出身で仕事ができない50代の同僚女性と、その女性をかばう上司に振り回されて困っているようです。

上田 準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):うーん……。このコンサルタントを経験しているという女性は外部からこの会社に入ってきたのかな。

大竹:おそらく、そうでしょうね。それなりに経験と実績があるということで、この会社に転職してきたのではないかと思います。相談者は32歳で、この女性は50代ということですから、立場上、「上司」ではなくても、いろいろと気を使う相手なのかもしれません。

上田:まず、コンサルティングという仕事は、あくまでもコンサルティングであって、自ら実務をやって、結果を出していくという仕事ではないよね。基本的には、現場に入って汗をかくという仕事ではないということを、まず理解しましょう。しかも、この方があなたに対して、仕事上のコンサルをしてくれているかというと、そういうわけでもないようですね。

 であれば、あなたが自らこの方のお手伝いをするという意識ではなくて、この方から何とか手伝ってと言われたときにだけ、この方をフォローしてあげるという方針に切り替えてください。あなた自ら、このコンサル出身の女性の仕事を手伝うなんていう意識は、もう捨てましょう。

 しかも、上司にも状況を訴えていたのに、「知らなかった」と手のひらを返しされた。その事実をしっかりと受け止め、もうこの方に自ら指示や注意はしない、と割り切ってください。

 その意味で、この上司に「明確な指示がない限り手伝いません」と宣言したのは、正しい判断です。