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危機的な状況から脱するために一歩踏み出そう

大竹:親会社にですか?

上田:はい。ひょっとしたらこの課長自身も、精神的に参っているのかもしれない。そのときにはやはり、少し静養してもらった方がいい。

大竹:そうですね。「課長本人も心を病んでしまい」と相談者も書いていますからね。

上田:人事部も、こういう状況を把握しているはずですよ。次から次へと課長の周囲が辞めていく、そして、社長に対しても怒鳴りつける。人事部が知らないはずない。

 だからこれは、人事がしっかりと対応しなくてはいけない案件であって、社長が「課長が気を悪くするから」なんて言って対応しないのは、論外ですよ。普通の会社ではあり得ません。そもそも、社長が人事権を持っているんだから。普通の会社だったら、ちょっと異常としか思えない。親会社から管理部門の課長が務まる人に出向で来てもらうとか、そういう対策を本当にやらなくてはいけません。

 ですから、会社のことを案じるのであれば、あなた自身が今、与えられた部署で仕事をきっちりこなしたうえで、そういうことをはっきり指摘なり提案なり、しないといけません。30人程度という小さい会社なのだから、あなたが行動を起こしてみてください。

大竹:逆に、30人程度の会社なので、この課長をほかの部署に異動させるといったことが難しくて、手を付けられないということかもしれません。

上田:いや、そんなことは幾らでもできるものだよ。配置転換をして、ほかの部署の部長付にして、部長の指示の範囲内だけで仕事をしてもらうとか、その気になればなんとでもなる。

大竹:課長本人も心を病んでいるということは、職場環境にも何らかの問題があるのかもしれませんよ。課長はその環境に対して納得がいかないところがあって、いろいろと苛立っているのかもしれません。

上田:確かにそうだね。だから、まずは冷静に社内の状況を見ることができているあなたが、一緒におかしくなっては困るんです。だから今の持ち場できっちりと、やるべき仕事をこなしながら、提案してみてください。それが、職場を良くする最初のきっかけになるのではないかな。

大竹:以前、進言したけど変わらなかったと言っていますが。

上田:だけど、いろいろな人が辞めていくとか、そういう事実が積み重なっているのだから、「前にも言ったけれど」と諦めるのではなくて、いよいよ本気で言わなくてはいけませんね。

この方がおっしゃるように、この会社は確かに危ない状態ですから。

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