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不倫はろくな結末にならない

上田:男と女は、死ぬまで男と女よ。それがマグマのように表面化してくるか、ぐっと抑えられるか、心の持ち方次第というだけの話だよ。

 43歳なら、もうお見合い結婚が主流の時代ではなかったと思うから、きっと恋愛結婚だったんだろうね。男性にちやほやされるくらいの美人なら、きっと旦那さんもハンサムだったんだろうね。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

 まあ、容姿はおいても、さっき言ったように、結局、男と女は死ぬまで男と女だ。あなたと同じように、あなたのご主人も会社で20代の女性から異性として見られているかもしれないよ。まして、課長や部長になったら、20代の女性からウルっとした目で迫られることもあるでしょう。

 さて、そんな状況を前提に、「仕事も家庭も恋愛も楽しんでいいでしょうか?」という悩みに対しては、僕はこう言いたい。もし、ご主人も同じような気持ちだったら、「恋愛を楽しんでいいよ」とあなたは不倫を許せますか? 「ご主人はダメ、私はいい」という理屈は通用するのですか。

大竹:まずはそう、自問してみてください、ということですね。

上田:そう。あなたがお勤めになっている職場でも、あなたが美人だというならなおさら、あなたを「女」として見ている男性社員は結構いるでしょう。独身、妻帯者にかかわらずね。そういう目線で周囲の男性があなたを見ているとき、あなたもその視線を感じてしまっているので、しぐさや表情に出てしまうんですよ。

 でも、だからといって決して自分で自分を責める必要はないですよ。恋愛関係とは別として、すてきな女性と一緒に仕事をできたら、男性はやる気が出る。女性だって同じでしょう?

 ただし、そこまでだ。

大竹:そこまで? その先に踏み込んではいけない?

上田:それ以上のことをお望みであれば、ご主人がそうなったときもあなたは許さないといけません。その覚悟はありますか? いわゆる、ダブル不倫です。僕はこれまで、ダブル不倫の末路をたくさん見てきたけど、幸せになった人は誰もいないね。

大竹:悲惨な結果になっている。

上田:悲惨ですよ。だからあなたは、今の段階までで満足したほうがいいですよ。一線を越えたときに失うものがどれほど大きいか、考えてください。軽々にそれ以上の行動をしてはいけません。

 夢を見て、男性に素敵な女性と意識してもらえる環境で働けるだけでも幸せじゃないかな。一線を超えたときは、地獄ですよ。

大竹:一線を越えてしまって地獄を見た方は、これまでも周りにいましたか。

上田:いるいる。何人も知っていますよ。全員、もう大変だった。お互いに修羅場になって、財産から何から、すってんてんになっちゃった。ろくなことになりません。