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ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、これまでのキャリアを捨ててでも、新しい世界でチャレンジしたいと悩む女性から。小さい子供がいながら、働きやすい職場をあえて離れてチャレンジすることは無謀なのか、悩んでいます。上田さんは「どんどんチャレンジしよう。ただし、同じ業界に居続けても違う世界を見ることはできる」と慎重に考えようと助言します。

悩み:医療機器分野で長く研究開発職として働いてきましたが、違う世界を見てみたい。小さな子供がいながら、これまでのキャリアを無視して転職することは無謀でしょうか。

大学院修了後に新卒で医療機器メーカーに研究開発職として入社し、約6年間務めた後、夫の仕事の都合で退職しました。現在は大学の有期雇用職員として、基礎研究成果を医療機器等として実用化するための支援業務に従事し、約4年が経ちます。前職の開発経験もあることから、ある程度裁量を持って仕事をさせてもらっています。

昨年に出産したので、現在は定時で退勤し、子供の体調不良に伴う急な休みにも快く了解してもらっています。色々と配慮してもらえる職場にはとても感謝しているのですが、医療業界以外の仕事をして自己成長したいこと、労働契約法の改正に伴い現職では働き続けることができないことを踏まえて転職をしようか悩んでいます。

このまま医療業界に居続けるのではなく、違う世界を見てみたい、チャレンジしてみたいと思っているのですが、偏った経歴や年齢、小さい子供がいることを考えるとキャリアチェンジを目指した転職は無謀でしょうか?

(34歳 女性 団体職員)

大竹剛(日経ビジネス):今回は34歳女性、団体職員の方からのお悩みです。研究開発職として医療機器畑を歩んできたようですが、このまま医療業界に居続けるのではなく、違う世界を見てみたい、と転職を考えているようです。ですが、偏った経歴と年齢、小さい子供がいることを考えると、無謀ではないかと悩んでいます。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):彼女はこれまでも非常に恵まれた職場環境で仕事をされてきたんですよね。

大竹:そのようですね。

上田:現在は大学の有期雇用職員。しかも裁量権を持って仕事をおやりになっていると。僕もある大学の学長相談役をやっていますが、こういう方いっぱいいますよね。それぞれ自分が好きな分野で、好きな研究を研究室や教授のスタッフとしてやっている。みんな表情は生き生きしていますよ。

 だけど、そんな恵まれた職場を辞めて、違った仕事をやりたいということだね。これまでのキャリアを生かして転職をしたいということなら分かるけれども、自分の得意とする分野以外のことをやりたいと。

大竹:無謀ですか、と悩んでいます。

上田:無謀かどうかは家庭の収入の問題であって、ご主人はちゃんとした収入を得ているような感じがします。夫の仕事の都合で退職しました、と言うぐらいだから。そうするとあとは子供の問題でしょう。